EUのフォンデアライエン欧州委員長は、13日にEU全域で子どものSNS利用について年齢制限を設ける方向を示した。子どもの権利について敏感な欧州で、SNS利用を制限することは、ある種の驚きである。権利よりもSNSの中毒性を誘発する設計などが、子どもに悪影響を与えていることを問題視したという事だろう。
制限の内容は、
〇0~2歳は、SNSを含む画面(スクリーン)の接触を一切避ける
〇13歳未満の子どもに対するSNSへのアクセスをEU全域で制限する。(ただし、教育目的や保護者の監督がある場合は除く)
というものだ。
フォンデアライエン氏は、次のように指摘している。
「免許を取る前に車の鍵を渡さないのと同じように、子どもたちが合法的にSNSにアクセスできる年齢を設定する必要がある。」
「現状のままでは次の世代に多くの精神的被害、中毒、不幸を押し付ける」
「睡眠不足、うつ、不安、ネットいじめ、有害なコンテンツへの接触が、子どもたちの脳がまだ発達段階にある間に起きている。」
さて、日本である。日本もSNSの制限について議論された。結論は「年齢制限を設けない」という事になったと記憶している。フォンデアライエン氏が指摘するような事象が、日本でも起こっているのは確かだ。なのに、年齢制限は行わないという。オーストラリアが2025年12月に制限を始めて以後、インドネシアや欧州でも同じように制限するようになった。
最初にも述べたように、欧州は米国よりも人権意識が高い。子どもの権利擁護について、世界をけん引する地域だ。その欧州で子どもの権利を制限しなければならないという結論に至ったことは、大きな意味がある。時々、泣いている赤ちゃんや駄々をこねている幼児にスマホを渡して、スマホに子守をしてもらう若いお母さんを見かける。スマホの画面がどれだけ子どもに影響するか、素人でも不安になるが、若いお母さんは、それで良しとしているようだ。
日本での議論はどうするのか。議論するのは子ども家庭庁だろうが、日本も制限しなくてよいはずはない。

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