埼玉県さいたま市が「小学校教員プレ・ライセンス特別選考」を新設した。この制度は、教員普通免許状を未所有でも受験が可能というもので、民間企業等で通算3年以上の勤務経験を有する人が対象だ。詳しくは、以下のURLを確認してほしい。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bde1d7a35ec53f7015a9fa73467a12a7cd615480
それにしても教員不足もここまで来たかと思う。さいたま市教育委員会教職員人事課は「小学校教員プレ・ライセンス特別選考は、その免許状取得までの猶予期間を設けるというもので、免許状を取得していただいた後に教壇に立てるという形になります。」と言っている。一応、免許を取得してから教壇に立つという事だが、大学で教員免許を取得したものにとっては、なんとも言えない気持ちだ。確かに社会人経験者による教職受験という枠を設けている自治体は多い。社会人としての経験を教育現場に活かしてもらおうという趣旨だが、それも教職採用の中で言えば、マイナーのマイナーである。そのような社会人枠を拡大していく今回のさいたま市の制度新設は、「教員免許の意味ってナニ?」という事まで考えさせられる。社会人経験があれば、大学で学ぶ教育学は必要ないのかとまで思ってしまうのだ。
名古屋大学大学院の内田教授は、次のように指摘している。
「教員志願者が減っていく中で、思いつく手段はすべてと言っていいほど、次々に緩和策が取られているという印象です。」と。
自治体からすると、もう教員の質を確保するという段階ではなく、誰でも良いからと公には言わないし言えないが、教壇に立つ人材を確保するという段階に来ている。つまり、質より量の段階になったという事だ。それほど、教員不足は深刻な状況を呈している。このような状況は、学校教育の崩壊をもたらすであろうという事は、容易に想像できる。2025年度だけでも、どれほど教員の不祥事が発生したことか。受験すれば合格するという状況からすると、小児性愛傾向をもつ人物がどんどん学校現場に侵入してくる。これが、一連の盗撮事件の温床にもなっているのだ。
内田教授も指摘しているように、この教員不足を解消するためには、教員の働き方改革を進めるしかない。その内実は、長時間労働という量的時間の解決と保護者対応という労働の質的負荷の解消だ。このブログでも何回も指摘した内容である。教員の質の低下がどんどん進む中で、まともに授業をできない教員も教壇に立つことになるのではないか。教員の知識不足に危機感を感じるこのような記事もあるのだ。以下のURLを見てほしい。
https://toyokeizai.net/articles/-/937746
とにかく、保護者もこの現実を直視すべきだ。もう、教員不足問題は国民的課題なのである。

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