8月15日の読売新聞を読んで、思うところを書いてみたい。11面には次のような見出しで記事が掲載されていた。「困窮世帯の子 夏休み支援」である。続く12面には、「夏休み小学生に金融教育」という見出しである。どちらも子どもの夏休みに関することだが、まるで対照的な記事の内容である。
「困窮世帯」の記事には、「日本ユネスコ協会連盟」が取り組んだ山口県宇部市の内容が書かれている。市内のひとり親家庭の子供を対象に、市役所内の食堂で昼食をしたり、市内の化学メーカーの工場を見学したり、万華鏡を作成したりしたという内容だ。
参加した小学4年の女の子は、「みんなで一緒に昼ご飯を食べたのが、楽しかった」と感想を述べている。この子の母親は、夜までパートの仕事をしており、夏休みの日中は子供だけで過ごしているという。
子どもの貧困問題に取り組む認定NPO法人「キッズドア」が6月、困窮する家庭など全国の約1450世帯に実施した調査によると、経済的な理由でエアコンの使用について「必要な時でもかなり制限する」と回答したのは、38%に上るという。約4割なのだ。
このような家庭がある一方で、12面には。SMBC日興証券赤坂支店の取り組みが紹介されていた。集まった小学生に、担当者が株式投資の仕組みや会社と株主の関係について説明していたという。
確かに金融教育も大事だ。これを否定するつもりは毛頭ない。しかし、同じ新聞の同じ日の記事の11面と12面で、これだけ、子どもの夏休みの過ごし方に差があるのかと愕然とした。体験格差とよく言われるが、これが現実なのだろう。何とかならないかと思う。紹介されているNPO法人の取り組みは極めて重要で、このような取り組みが広がってもらいたいと思う。
ふと、自分の小学生の夏休みはどうだったのだろうと振り返ってみたが、あまり覚えていない。近所の子どもたちと遊んだり、プールに行ったり、川に遊びに行ったりしていたのではないか。鮮明に覚えているのは、母親の故郷である和歌山に里帰りしていたことだ。4・5日ほどは母もいたが、その後の10日ほどは兄弟だけで過ごしていたように思うのだ。畑を手伝ったり、カブトムシを取りに行ったり、川に釣りに行ったり。鈴虫も採りに行った。地元の子どもたちと朝から晩まで遊んでいたように思う。
夜は夜で、おばさんが話をしてくれる世にも不思議な物語を聞いて、弟と肩を寄せ合っていたことを覚えている。どれも自分たち子どもにとっては異世界の体験であり、とても貴重で、子どもの夏休みをいろんな色に染めてくれた。
今の子どもたちの夏休みは、どんな色に染められているのだろうか。目の前の小学校では、お盆にも関わらずサッカーの練習に熱中する子どもたちと、コーチの声が響いている。
こんな組織だったことしか経験していなくて、本当に良いのだろうか・・・。

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