日本教育新聞9月14日社説

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日本教育新聞を読んでいる。9月14日付の紙面には、「中教審まとめ素案 次期指導要領を読み解く鍵に」と題した社説が掲載された。今回の素案は本文だけで約400ページ、資料を含めれば1000ページを超える膨大な量だ。最終答申では大幅に圧縮される可能性が高いため、この素案段階で次期学習指導要領の真意を読み解こう、というのが社説の主旨である。

理念の核心について、社説は「これまでの教育の蓄積を継承しつつ、形骸化した運用や教育内容の過密化から脱し、教育活動の質的転換を図る点にある」としている。まさにその通りだろう。しかし、この「教育の質的転換」を大手メディアは十分に理解していないように見える。素案発表時の報道でも「情報教育への重点化」や「調整授業時数制度の導入」といった表面的なトピックばかりが注目され、「質的転換」という本質は置き去りにされていた。この点について、日本教育新聞は次のように懸念を示している。

「『知識・技能の統合的な理解』や『思考・判断・表現等の総合的な発揮』といった抽象概念の具体化の難しさである。教員自身が『本質的な問い』を構築し、子どもたちの主体的な思考を誘発する授業デザイン力が求められるが、教員間の力量差がそのまま授業の質の差として顕在化することが懸念される」

まさに同感である。次期学習指導要領で問われるのは「コンテンツ(何を教えるか)」ではなく「コンピテンシー(何ができるようになるか)」なのだが、これは現行指導要領から残された課題でもある。
この「教育の質的転換」を実現するうえで非常に参考になるのが、国際バカロレア(IB)の重要な柱でもある「概念教育(概念型カリキュラム)」だ。かつて附属中学校でIB認定校を目指した際、教員とともに学んだが、その難しさを今でも覚えている。指導案の作成段階から従来の形式とは大きく異なっていた。しかし、研鑽を重ねることで「概念教育とは何か」が確実に理解できるようになる。

ここで、参考となる重要文献を2冊紹介したい。

『思考する教室をつくる概念型カリキュラムの理論と実践: 不確実な時代を生き抜く力』(H・リン・エリクソン、ロイス・A・ラニング、レイチェル・フレンチ著)

『思考する教室をつくる概念型探究の実践: 理解の転移を促すストラテジー』(カーラ・マーシャル、レイチェル・フレンチ著)

次期学習指導要領が全面実施されるまでの間に、ぜひ多くの教員に手に取っていただきたい書物である。


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