部活動展開の負担置き去り

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 9月15日の朝日新聞に「進む地域展開 負担置き去り」という見出しで中学校の部活動の地域展開についての記事が掲載された。紹介されていたのは愛知県の40代女性の長女(吹奏楽部所属)の例である。部活動の地域展開の一環で、2年前から練習が週6日から4日に減り、かわりに週1回、保護者主催の練習会が始まった。ところが長女は参加できなかった。200円の会場費が払えなかったからだ。

 記事にはなぜ200円が払えないのかの詳しい内容が記載されていた。練習会に参加できないために、コンクールのメンバーを選ぶオーディションにも落選したという。経済的に困窮している家庭の子どもが地域展開の委託先での活動に参加する場合、最大36800円の公的補助が受けられる。しかし、これだけでは費用を賄えないと記事は訴える。体験格差が広がるとNPO「キッズドア」の取組が報告されていた。

 地域展開が進むと経済的影響により体験格差が進むことがある。この問題は大きな問題だ。公的補助を拡充していくしかないのだ。しかし、一体どこまで拡充することができるだろうか。ここからは、政治の世界の話になる。要は、限られた予算の中で、それでなくても少ない文教予算の中で、部活動にどれだけ支援のための予算を回すことができるのかという事だ。部活動の地域展開には、民間業者が入ったり、自治体が行ったり、様々な形がある。中学校の教員が担っていた状態と同じものを求めるとするならば、それはもう地域展開というよりは、社会教育の分野になるのではないか。そのように考えると、2026年度からの6年間の「改革実行期間」というのは甘すぎる。

 戦後80年間、ずっと教員がタダ働きをしてきた部活動文化なのだ。ヒト・モノ・カネ・情報といった分野で充実した地域展開で、誰もが体験格差なく部活動を受けられるまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。


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