どこまで過保護?


 10月11日の朝日新聞教育欄に、「親から大学へ 強まる要望」という見出しの記事が掲載されていた。岡山県立大学の五福明夫学長は、「子どもがかわいいから守ってあげよう、という意識を持つ親が増えているのかもしれない」と冒頭でコメントしている。

 この記事の中で紹介されている事例には次のようなものがある。
★都内の私立大学の例
「中学や高校時代のように、大学に問い合わせれば、我が子に関する機微な情報を教えてもらえるのが当然と考える傾向が強くなっている。」
★兵庫県の私立大学の例
「学生がメンタル不調や学業不振に陥った際、大学側が主体的にリスクを察知し、適切な支援や介入を行うことを強く求める傾向にある。」
「大学が学生の状況をどこまで把握し、どう対応しているか厳しく確認したいという要望につながっている。」
★愛知県の私立大学の例
「教員免許取得に必要な実習要件を満たしていない学生の親が、自ら実習先の学校を探してきて、大学に承認を求めた。」
「講義や部活動への不満を、親が学生本人に代わって訴えるケースも報告された。」

 一体、今時の親は自分の子どもをいつまで「子ども」として扱うのだろうか。いつになったら「大人」として見るのだろうか。いや、そもそも大人として扱うつもりがあるのか、それとも子育てとは自立した一人の人間を育てることだという認識が欠落しているのではないかと疑いたくなる。

 大学時代とは、受験勉強から解放され、己の人格を確立しようとする時期である。様々な経験を積むことで、自分なりのアイデンティティが形成されていく大切な期間だ。この多感な時期に親の過干渉を受けてしまえば、学生が精神的に自立し「大人」になるための大きな障害となるだろう。それこそが、入社式にまで親が同席するような過保護な傾向につながっているのではないか。

 問題は、親だけにとどまらない。子ども側もこの親子関係を疑問なく受け入れている点にある。反抗期もなく、自立心もない。大人になっても友人同士のような距離感の親子関係が継続している。これでは、「青年よ、大志を抱け!」もあったものではない。ひいては、日本の国力の低下にまで結びついてしまう重大な問題だ。

いい加減に親離れ・子離れしろ!日本の親子よ!


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