6月12日の読売新聞に「通信制高校、出席確認せずに単位認定など問題化…法改正で管理運営強化へ」という見出しで記事が掲載された。同法の抜本改正は1953年の制定以来初めてだという。
記事にもあるように、通信制を巡る環境は、大きく変容している。「同法は、働きながら学ぶ『勤労青年』への教育を前提としていた。改正案では、不登校の経験など『多様な生徒の特性に配慮』すると明記」と記されている。通信制には、高校生の10人に1人の割合で通うようになったわけで、高卒という質を担保するために、政府も無視できない状況になっている。
「法改正の背景には、通信制高校の運営に関する問題が頻発していることがある。具体的には、学習指導要領が定める授業への出席を確認せずに単位を認定したり、面談指導の回数が不足したりするケースが相次ぎ」と通信制高校の管理運営の問題が指摘されている。このようなケースは言語道断だろう。全日制と比べて圧倒的に少ない面接指導の回数を、出席確認せずに単位認定するようなことは、絶対あってはならない。まさに高卒という資格の質を著しく低下させることになる。私が所属する通信制高校では、絶対にありえない。
指摘されているような負の課題が通信制にもあるが、これは是正すれば改善する課題である。それよりも深刻なのは、「出口」の問題だ。全日制の卒業生に比べて、進路の決定率が有意に低いのだ。通信制高校の最大の課題は、進路保障だろう。不登校の生徒にとっては、たとえ通信制とはいえ、学校に通う事、卒業することで精一杯のケースもある。卒業後の進路を決めることができないケースも多い。通信制のシステムの問題もある。進路に関する特別活動が、卒業するまでに30時間中1時間で良いのだ。各学年で進路に関する特別活動が行われる全日制と比べても圧倒的に少ない。せめて、1年1回の割合で設けるべきではないかと思う。
通信制に関する法改正を行うのならば、進路保障という問題にも言及してほしい。

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