輪島高校の卒業式

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 3月1日、能登地方の高校で一斉に卒業式が挙行されたようだ。ニュースでも取り上げられていた。こんなとき、校長はどんな言葉を生徒たちに伝えるのだろう。式辞はどんな内容にするのだろうと思ってみていた。輪島高校は、体育館が被災し、100km離れた金沢市で体育館を行った。校長の式辞のシーンが映像で流れた。たった数秒しか流れなかったが、心を打たれた。

もうみんなには、これ以上がんばれなんてそんな簡単には言えない

輪島に残るみんな 一緒に新しい街作ろう

一旦輪島を離れるみんな きっといつか帰っておいで

みんなが驚く街作って待っとるし

輪島高校の校長先生は、何の原稿も見ずにこの言葉を生徒に伝えていた。本当に心から、そして何の飾り気もない、純粋な気持ちの言葉だと思う。校長先生も被災者だ。1月1日からずっと同じ服を着ていたという。たまたま、モーニングを校長室に置いていたので、今日は着ることができた。生徒と同じ被災者だからこそ、生徒たちに伝えることができた言葉だと思う。生徒の心に刻み込まれる素晴らしい卒業式だった。

同じ校長という職を経験した者として、輪島高校の校長先生は、本当に素晴らしい校長先生だと思う。

輪島高校 校長室より


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