6月8日の読売新聞3面に「日本語教育 底上げ急務」という見出しで、在留外国人の子どもの実態と支援の重要性を訴える記事が掲載された。記事は、同社の教育部の記者が書いており、この間読売新聞には、教育に関する記事が多く掲載されている。良い傾向だ。
さて、日本語指導が必要な児童生徒は、文科省の25年度調査で84,759人(23年度比、15,636人増)、在籍校は公立学校全体の4割に相当する12,668校に上る。在籍者100人以上は28校、1~2人の学校は6,057校となる。記事では、「集住」と「散在」が同時に進んでいると指摘している。なるほど、データを示されると確かにそうだ。
問題は以下の点にある。
*日本語指導が必要な児童生徒の内、十分な指導を受けていない子どもが約1万人に上ること。
*高校から大学などへの進学率が41.2%にとどまること。
*高卒就職者のうち49.6%が非正規雇用であること。
だ。明らかに学校の「出口」で日本人の児童・生徒と格差が生まれている。このような状況を放置していると、日本に住む外国人の子どもの将来が不安になるのは当然だ。非正規雇用が増えれば、生活が安定しない。また、外国人が互いに助け合うためにコミュニティを形成する。私が以前住んでいた八尾市では、ベトナム難民を雇用促進団地に受け入れており、ベトナム人が多く住んでいた。そのため、ベトナム人がどんどん住むようになり、今では二世たちが起業したり、店舗を経営したりしている。
重要なことは、外国人の子どもたちが日本で希望を持って生活できる資質と能力を育てることだ。現在のような状況だと、不安定な将来が待ち受けている。このような状況が続けば、日本での生活を続けるために法を犯してしまう子どもたちが出てこないとも限らない。
今、しっかりと外国人の子どもたちを支援することは、この子どもたちが将来日本社会の大切な力になるためにとても重要なことである。逆に十分な支援を行わなければ、日本社会に負担となり、日本人と外国人の間の分断を生じさせるだろう。今、その分岐点に要るのではないか。
「日本人ファースト」を叫んで外国人に規制をかけるのは容易い。しかし、人口減少が進む日本では、外国人の力が必要なことは自明の理である。外国人と日本人が日本社会で共生できるように、しっかりとした支援が教育現場に求められる。

コメントを残す