8月6日の読売新聞に「授業数最大4コマ減」「文科省苦手教科など柔軟編成」という見出しで、文科省が2030年度の学習指導要領から導入する「調整授業時数制度」に関する記事が掲載されていた。
ご存じのように、今までの学習指導要領では、決められた授業時間数を下回ってはいけないとされている。ところが、2030年度から始まる学習指導要領では、最大15%(週4コマ)ほど減らすことが可能なのである。減らした授業をどのように使うかというと、
①他教科への上乗せ
②新教科
③裁量時間
ア)個別学習への対応
イ)教員の研究・研修
という範囲で使われるのだ。今回は、この週4コマをどのように利用できるのかというガイドラインを示したことになる。記事によると、裁量的な時間は週2コマが最大で、研究・研修枠は週1コマという。
この調整授業制度をどのように活用するのかという事が、極めて重要だ。今、全国の小中学校で先行研究が行われており、成功事例がモデルケースで提示されるだろう。私は、まずはたとえ週1コマであっても、研究・研修に使ってほしいと思う。週1コマ(小学校45分・中学校50分)であってもまとまった時間があれば、日々の教材研究や会議・研修などに有意義に使うことができるからである。
ただ、児童・生徒・保護者からは、授業時間が1コマ減されることで、どの教科の何を減ずるのかという、シビアな問題が発生するのだ。子どもを目の前にしている学校現場の教師からは、なかなか思い切った提案ができにくいのではないかと思う。そこで、教育委員会が、率先して「研究・研修に1コマ使う」ことを示してほしいと思うのだ。そうすることで、かなり学校は楽になる。
もう一つ言えることは、校長や教職員の「独りよがり」で調整授業制度を使うのではなく、コミュニティスクールの発想で制度の活用を議論してほしいという事だ。保護者はもちろん、地域住民も「わが町の学校をどのようにしたいのか」という事を真剣に議論してほしい。校長もいつかは替わるし、教職員も同じだ。だが、地域住民は長らくその土地に住み続けることになる。我々が学校を経営するのだという視点をもって、議論に参画してほしいと思う。

コメントを残す