整合性はどこにある?

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 8月31日に公表された次期学習指導要領素案の「次期学習指導要領に向けた基盤となる考え方」に記載されている(2)の章と(3)の章の内容がどうもちぐはぐだ。整合性が取られていないように思う。

 (2)の章は、「『深い学び』の実現と『確かな知識』の習得」と章立てされている。AIが急速に発展した中でも、人間が学び続ける意義を述べている。その上で、「AIの発展により、知識そのものの価値が下がったというのは適当ではなく、意味理解を伴わない丸暗記や、定型的な知識の当てはめ、知識の量だけを過度に競うような評価の在り方等の価値が一層低下したと捉えるべきである。」と記載されており、さらに、

「知識を意味理解や外化を伴う形で効果的に身に付け、知識と知識を繋げて頭の中で構造化したり、共通点や原理・原則を見いだして一般化したりする過程で好奇心や問題意識を育み、社会や世界を解像度高く理解し、様々な現実の課題の解決に資する形に磨き上げていくこと、すなわち『確かな知識』として習得し、思考・判断・表現等に活用したり探究的な学びに繋げたりしていくことはこれまで以上に必要になる。」

と記載されているのだ。そして、

「児童生徒が学習の過程を通して個別の知識を学びながら、それらが思考・判断・表現の過程で既得の知識と関連付けられ、各教科等で扱う主要な概念を深く理解し、他の学習や生活の場面でも活用できるような『確かな知識』として習得されることが重要」

としている。そのすぐ後の章の(3)には、「『好き』をはぐくみ『得意』を伸ばす」が記述されているのだ。(2)で「深い学び」と「確かな知識」を述べながら、(3)で「好き」と「得意」が出てくる。「好き」と「得意」(以下、「好き得」と表示)で、本当に「確かな知識」が育まれるのだろうか。どう考えても理解できない。なんでこんな「好き得」が盛り込まれているのだろうか。「好き得」と「深い学びの構造化」は両立するのだろうか。「好き得」ではなく、AI時代には、「確かな知識」を習得し、思考・判断・表現等に活用したり探究的な学びに繋げたりしていくことが重要視されるのではないだろうか。

「好き得」をやっていれば、子どもは益々AIに従属するように思う。


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