9月10日のNHK9時のニュース番組で、PISA結果とともにAIの活用について焦点化したニュースが報道された。次期学習指導要領でAIの活用が盛り込まれている中で、教育現場でAIをどのように活用するのかが問題になっている。詳しくは、NHKONEで見てほしい。
AIをどの程度活用しているかという街頭インタビューで、大学4年生は「長文の画像をAIに読み込ませ、要約した上で勉強に役立てている」と答えていた。長文を読解する力を養うのも大学というところだと思うのだが、論文が読めなくなっているのでは、大学生としては致命的だ。もう、短文でしか理解できないように脳がなってしまっているのかもしれない。
3人の子を持つ父親は、3人ともAIを日常的に使っているという。小1の子どもも使っているという。小学生の時期は、最も脳が発達する時期である。その時に、思考する訓練をせずに、すぐに「答え」を求めていては、「考える力」が育ちにくくなるのは当然だ。その親も「これからの世の中に必要」と言いながら「考える力が育たないのでは」と心配している。心配するぐらいなら、AIを使わせるなと思う。父親自身も日頃からAI中毒になっているのかもしれない。危機感が感じられない。
ニュースでは、AIの使用頻度別のPISAの得点が報じられていた。それは下の図である。

月に1・2回と週に1・2回では差が無いが、毎日・ほとんど毎日AIを活用する場合とは、「有意な差」があると言っても過言ではない。
番組では、「伴走型AI」が紹介されていた。すぐに答えを出すAIではなく、一緒に考えてくれるAIである。全国で1000校ほど導入されているらしい。このAIがどれほど教育に貢献するかは、今後検証が必要だ。記者がこのAIを体験していたが、考えるヒントを教えてくれるようだ。学習の初期の段階では、このアシストでも良いだろうが、探究学習の要である「自分で問いを立てる」という事については、どうなのだろうと思ってしまう。
重要なことは、OECDアナリストが言っていたように、
「AIを活用しながら自ら考え判断する力をどうやって育てていけるか」
という事だろう。そうすれば、大事なことは答えを求めるAIではなく、「自ら考え判断する力」の基礎となる読解力だし、思考力・判断力ではないだろうか。この力は、AIを活用しなくても育てられるように思うのだが、どうだろう。
ニュースの最後には、ノルウェーは「小学校での使用はほぼ禁止」となっていると伝えられていた。デジタル先進国での判断は、非常に貴重だ。

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