次期学習指導要領素案発表

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 8月31日の中教審特別部会で、次期学習指導要領の素案が発表された。そこで、この素案を新聞各紙がどのように報じているかを見るために、4紙(読売・朝日・毎日・産経)を比較してみた。 

 読売新聞は、1面に「AI対応教育強化」3面の解説面にもAIである。9面の教育面に「特別の教育課程 各校で編成」、25面には「授業時数増減 期待と懸念」という見出しだ。朝日新聞は、「コマ数 学校裁量で調整」「AI活用 情報教育拡充」が1面トップに、2面に「授業短縮が生む時間どうする」だ。毎日新聞は、1面に「AI影響全教科記述」、2面に「AI活用、期待と不安」、社会面は「学びにAI 三者三様」である。産経新聞は、1面に「情報教育を大幅拡充」「小中に教科、AIも活用」、3面に「多角的考察全教科に」となっている。

 確かにAIが急速に発展し、その影響が多大になるがゆえに学習指導要領にも反映されているのだろう。だが、ちょっと待ってほしい。400ページにも及ぶ今回の素案の「第2章 次期学習指導要領に向けた基盤となる考え方」で示されている基盤の考え方は、3つある。すなわち、①「主体的・対話的で深い学び」の実装②多様性の包摂③実現可能性の確保である。次期学習指導要領の改訂の優先順位は、まさにこの順番にある。現学習指導要領の改定時に、「主体的・対話的で深い学び」が提唱された。10年近くこの教育実践を行ってきたが、「主体的・対話的」な教育は浸透したとしても、「深い学び」については課題が残ったのである。その宿題を解決しようとしているのが、次期学習指導要領の改訂だ。
 この点については、4紙ともほぼ触れられていない。AIのオンパレードだ。これでは、教育関係者はもちろん、保護者にも誤解をもたらすではないだろうか。

 確かに、素案を読んで目立つのはAIだ。だからこそ「深い学び」が必要なのだとは、見出しに一つもない。コマ数の学校裁量で調整も手段であって、目的は基盤となる3つの考え方なのだ。こんな報道の仕方で良いのか、大いに疑問である。


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