3月4日の読売新聞解説面にデジタル教科書の導入に関係する法案が、国会に提出されることを受けて、デジタル教科書問題に関するまとめ記事が掲載されていた。いよいよ、中教審での議論を経て、今国会に法案が提出されることになった。
前々から言われているように、文科省はデジタル教科書一辺倒にすることはできず、①紙のみ②紙+デジタルのハイブリッド③デジタルのみの3形態を提案し、どのような形態を選ぶかについては、自治体が判断するという事になった。文科省も様々なデジタル教科書の懸念があることを認識しているのだろう。だから、一挙に進めることはできなかったのだ。
このデジタル教科書の問題については、様々な論点が示されている。中教審での議論は、デジタル教科書推進派の委員ばかりで構成されており、「教育について審議する」はずの中教審が「文科省の意向を承認する場」となっていた。それゆえ、様々な論点、例えば記事にも子どもの健康面の問題、認知負荷の問題が指摘されているが、議論は深まっていない。しかし、最大の問題は、デジタル教科書を使うことにより学力が伸長するのかという事だ。北欧のデジタル先進国では、デジタル教科書の使用により学力の低下が見られ、紙への回帰が起こっている。これらの問題をなぜ中教審は無視するのか。甚だおかしい議論だった。
記事に掲載されていたのだが、国会には超党派の活字文化議員連盟というのがあるらしい。この連盟からは、「デジタル教科書を巡っては様々な懸念が出ており、国会での熟議が求められている」という声もあるというではないか。
法政大学の児美川教授が指摘しているように、「法案の成立ありきで進めるべきではない」という事は、至極真っ当である。
是非、国会での実りある熟議に期待したい。特に圧倒的与党である自民党の議員に、懸念解決のための議論をお願いしたいと思う。

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