3月1日の読売新聞31面に、「いじめ被害調査中に除籍」という見出しで、とんでもない私立高校の報道があった。大阪府にある私立清風南海高校である。中高一貫に在籍する男子生徒がいじめに遭い、不登校になってしまったが、学校側は内部規定により「同一学年で2年を超えて在籍できない」とするルールで除籍処分にしたという事案である。男子生徒は除籍撤回を求めたが、学校側はそれを認めず、仕方なく大阪地裁堺支部に仮処分を申し立てたという。詳しくは、下記のURLを読んでほしい。
https://news.yahoo.co.jp/articles/930a6c010acd370fdb63ad3686631f296ecd8116
それにしても、この学校側の対応はどうなのか。いじめ被害に遭って不登校になり、学校側も「重大事案」として第三者委員会を立ち上げて調査しているいじめ事案である。男子生徒によると、24年6月以降、なんども学校側にいじめ被害を訴えていたにも関わらず、学校側が適切な対応をしなかったために、不登校が長期化したという。学校側の不手際の可能性が高く、そして第三者調査委員会が立ち上がっているにも関わらず、一方的に除籍処分にするのはあまりにも理不尽ではないか。学校側にこのいじめ問題に真摯に対応しようという姿勢が見られない。更に、学校側は、「除籍処分は内部規定に沿った適切な措置だ」と反論しているという。これっぽっちも、被害者に寄り添うという姿勢が見られない。
清風南海高校と言えば、清風学園高校とは姉妹校である。姉妹校である清風学園高校も過去にカンニングをした生徒に対する懲罰として、到底できない量の写経を課すなどの問題を起こした学校だ。学校法人として体質が問題ではないか。
ところが、このような私立学校の監督を行う大阪府教育庁の私学課は、今回の除籍問題に対して、「判断しない」としている。私立高校の独自性を損なうことを憂慮したうえでのコメントだと思うのだが、こういうことが公立高校で行われたら、同じ大阪府教育庁の高等学校課は、すぐに校長を呼んで指導をするだろう。
4月から高校授業料無償化として、国の税金が何千億も私立高校につぎ込まれる。しかし、学校の運営には口を出すなと言うのが、私立高校のスタンスだ。そのもとで、こんな理不尽なことが行われていいのか。もっと、私立学校法人への行政監督権を強化する必要があるのではないか。国民の税金を投入するのだから、公立学校並みの監督を行わなければならない。私立学校も監督されるのが嫌ならば、授業料無償化を受けずに、税金投入を拒めばよい。
金(税金)はくれ、されど口出しするなでは、筋が通らない。法改正や授業料無償化の制度設計をきちんとしてほしい。

コメントを残す