7月7日の読売新聞の教育欄に、東大社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の「子どもの生活と学びに関する親子調査」の記事が掲載された。2025年までの10年間で子どもの学校外での学習時間が約2割減少したという。早速ベネッセ教育総合研究所のwebsiteにアクセスしてみた。
学校外の学習時間とは、学校外の学習時間=宿題+宿題以外の家庭学習+学習塾である。
この時間が減少していることを示しているのが、下のグラフである。

記事にあるように、小中高生いずれも減少している。もう少し詳しく見てみると、興味深いことがわかった。成績の上位層と下位層の格差が、年齢が上がるにつれて拡大するのである。
また、SES(Socio-Economic-Status)、すなわち社会経済的地位による学校外学習時間の格差が拡大している点である。それを表すのが次の二つのグラフだ。親の社会経済的地位が、子どもの学習環境にダイレクトに影響をしていること、そしてその格差は成長するにつれて、拡大していることが見て取れる。この格差を埋める役割にあるのが、学校教育という事になるのだろうが、もうすでに学校の教育力は限界にきている。働き方改革を進めなければならないところにきているという事は、学校の教育力が現状維持から縮小に向かうという事だろう。
重要なことは、家庭の教育力を高めることになるわけだが、これだけSESによる格差が明らかになると、それも期待薄だ。となると、学校・家庭以外の学習の場である学習塾のウエイトが増すことになるが、学習塾に通うこと自体が、親の経済力によって差を生じさせる。そうなると、公的な支援が必要になる。
つまり、「子ども食堂」のような場での学習環境の充実であったり、自治体が運営する公的学習塾の充実である。更にいえば、学習塾に通うことができる教育バウチャー制度の充実だろう。高校授業料無償化については、副作用がとても大きい。すでに格差が定着した高校生段階の格差をさらに拡大させる傾向にある。それならば、高校授業料無償化に所得制限を設け、浮いた資金で小学生対象のバウチャー制度を導入すれば良いのではないかと思う。その方が、将来的に教育格差が縮小するのではないか。



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