6月5日の読売新聞の「人生案内」に「娘いじめた相手への恨み 今も」という題で相談が寄せられていた。看護師の40代の女性で、小学生の娘が昨年いじめを受け不登校になったという。幸いにも学校や担任の先生に手厚く介入してもらい、相手の親も家まで謝罪に来るなど、誠実に対応してくれたという。
学年が上がり相手とは別のクラスになったが、「廊下で顔を合わせるのが怖い」「新しい友達にもいじめられるかもしれない」との理由で不登校は続いているという。娘が夕方になると、過去の嫌だった出来事を語り、相談者は相手への怒りが毎日よみがえるという。毎日笑って過ごすにはどうしたら良いかという相談だ。
この相談に対して、心療内科医の海原先生は、以下のように応えている。
・娘さんが夕方になると過去の出来事を語るのは、翌日の学校の事を考えて不安になるから。
・悔しさを無くそうとするのではなく、今を楽しく充実した時間にしよう、と視点を変えてみてはいかがでしょう。
・そうした時間の中で、自分が興味を持てるものを見つけ、それに向かって努力していると自己肯定感が育ちます。
とアドバイスしている。
基本的には私もそう思う。いじめの問題が相手の謝罪まで到達し、解決したことは稀とまではいわないが、いじめがいつもそのように解決するとは限らない。相手からのいじめが継続しているわけではないのに、不登校になっているという事は、娘さんの抱える問題は、いじめとは別の要因があるように私は思う。学校に行きたくない理由に毎夕過去の出来事を語るのは、学校に行かないことの同意を相談者(母親)に求めているのだろう。そのとき、相談者が相手への怒りの感情を持ってしまっていては、親子の相乗効果で余計に学校に行きたくない理由が増幅していくようになるのではないか。
海原先生が言うように、「今を楽しく充実した時間にするように」母親が努めることが大事だ。ただ、この相談者は娘と共鳴していると思うので、もっとはっきりと、「あなたが怒りを持つことをまず止めることです」と言った方が、問題の解決には早いように思う。その上で、「娘さんもあなたも、充実した時間を過ごすように努力しましょう」と提案してはどうか。
これは相当努力がいると思うが、時間がかかってもそうするしかないように思う。

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