5月15日に松本文科相は、記者会見で文科省の事務次官をトップとする会議体を設け、学校外での活動全般に関する安全確保のあり方について対策を進める方針を示した。松本文科相は「部活動の生徒の移動は、各地の多様な実態がある。安全よりも費用が優先されることは決してあってはならない。どのような形態でも事故防止が必要」と述べた。そこで、どのような検討が行われるのか少し考えてみた。
まず、現在の遠征における生徒引率を分類してみよう。

大きく運転者が2種免許を取得しているか、取得していないか、で大別した。安全性という面で言えば、生徒を引率する限り「プロ」が運転することが必要である。ところが、費用面で大きな問題があるという事だ。だから、顧問が運転したり、保護者が運転したりという事が多く発生してしまう。④~⑨のケースがこれにあたる。特に、顧問が運転するケースが圧倒的に多い。朝早くに集合し、現地まで運転、会場では生徒の指導、そして学校まで運転して帰るという事になる。山形県のように、引率する顧問の教員に安全運転に関する研修を受けさせても、この実態は変わらない。根本的な解決にはならない。顧問の負担は、相当なものだろう。
因みに、今回の北越高校の場合は、顧問は蒲原鉄道に①のケースを依頼したと主張している。これが事実ならば、顧問が運転せず、プロが運転するわけだから、顧問が運転するよりも安全性は担保できる。
しかし、実際には⑪のケースのようになってしまったのだ。2種免許を持たない運転手が派遣され、レンタカーバスを運転したことになる。レアなケースなのかもしれない。更に、この若山という運転手は、事故当日までに複数回の事故を起こし、運転能力にそもそもの問題があった人物である。と、考えると、レンタカーだったのか貸し切りバスだったのか、という学校側と会社側の意見の相違はあるが、たとえレンタカーでもあってもきちんと運転前に健康状態等が確認されている2種免許を持っている運転手(つまり「プロ」の運転手)が派遣されれば、今回のような事故が発生した可能性は、大きく減るのではないか。
今回の北越高校の場合は、顧問が運転していないだけ、まだ安全性の担保はなされていた。問題は、派遣された運転手の運転能力の問題だったと言えなくもない。このように考えると、今後の文科省の検討の方向性は、
「生徒が車両で移動する場合は、2種免許を持つ運転手を派遣すること、顧問・保護者の運転は原則行わない」
という事になるのではないか。特に県外に出る引率は、顧問・保護者の運転は絶対に認めない、認めるのは県内のみとするのが安全性を担保し、かつ現実的ではないかと思うのだがどうだろう。本当は、県内でも顧問や保護者が運転するのは良くない。しかし、交通事情が悪い地方では、そうも言っていられない事情があることも事実なのだ。
そうすると、問題は「2種免許運転手の派遣費用」という事になる。基本的には、保護者負担となるのかもしれないが、部活動の保護者会などで、「年○回以内の遠征とする」とか、総費用〇〇万円以内、生徒一人〇万円以内」というように、保護者負担も考量して、学校内でのルール、部活動の保護者会でのルールを決めることが必要になるのではないだろうか。
このようにすれば、県外への遠征も抑制され、かつ安全性も確保できるように思うのだが、皆さんはどのように考えますか?

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