教員の心の健康対策

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 8月10日の読売新聞3面に、全面を使って「教員 心の健康対策急務」「子ども多様化や親対応疲弊」という見出しで記事が掲載された。果たして、現場の先生や教師を志そうと思っている学生たちは、この記事をどのように呼んだだろう。

 24年度に精神疾患が理由で離職した教員は、文科省調査によると1319人、15年前から2倍以上に増えた。このことについては、以前のブログで触れた。今回は、この教員離職についての解説記事についてである。
 公立学校共済組合のストレスチェックの分析結果では、高ストレスの教員の割合は過去最大の11.8%、その要因の最多は「対処困難な児童生徒への対応」(28%)である。16年度以降、8年連続で最も多かった「事務的な業務量」(25%)を抜いた。発達障がいや不登校、いじめなど個別対応が必要な子どもが増加していることによる。

 このことを考えると、中教審での教員確保に関する議論の結果、教員の教職調整手当を毎年1%ずつ上げ10%にするという方策は、誠に的外れな答申及び法令であったと言える。記事の中でも教員のキャリア相談に応じる「リキャリア」の新川氏が指摘しているように、「業務量に対して学校現場の人手が足りない」のである。

 教職定員を満たしたとしても人手不足になっているにもかかわらず、教員のなり手不足が多忙に拍車をかけている。全国の公立学校における教員の不足数は昨年の4月時点で4317人に上った。この数値は、1年の中で最も教員配置が充実していると言われる4月時点の数値だ。学校の実態は、体育祭・運動会などで繁忙期を迎える時期に、精神疾患により休職者が増加していくのだ。記事にも中国地方に住む女性教員の休職から退職に至る経緯が紹介されていた。

 手取りを増やしても、ブラックな職場で精神疾患を発症するような職場を誰が希望するだろうか。せっかく教員不足対策も議題となった中教審であったにも関わらず、そして教員定数の見直しを訴える学者がいたにもかかわらず、文科省は取り上げなかった。当時は、石破政権であり財政的制約が大きかったのだろうが、現在は「責任ある積極財政」を掲げる高市政権である。学校現場が静かに崩壊に向かっている今、「日本を強く豊かに」するためには、足元の教育を立て直す必要がある。もう一度、教員不足、教員の多忙化を解消するためも審議を開始してほしい。


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