8月3日の朝日新聞に「部活動は『教育福祉』支える手立てを」というタイトルで、青山学院大学の西島央教授へのインタビュー記事が掲載されていた。「教育福祉」とは面白い発想だと思って読んでみた。
教授は以下のように言っている。
「共働き家庭や貧困家庭も増え、放課後、長時間ネットの世界にしか居場所のない中高生が増えています。日本語が十分に話せない外国ルーツの子も増加の一途です。費用や移動手段を考えれば、新たに認定される地域クラブなどに所属できる子ばかりではない。ネットから犯罪に巻き込まれる子たちも増えるでしょう。」と指摘し、「部活動は、中高生の学童保育的な居場所の役割」と述べている。言われてみれば、そのような役割もしていると言えるだろう。また、顧問による生徒指導、勉強が苦手な子への登校の支えにもなっている。だから、部活動は「教育福祉」なのだというのだ。今までは、この「教育福祉」を教師の頑張りで支え継続してきたが、教授は、
「きちんとお金と人を充てた上で、地域も一緒に学校を支援する形にするべきだと思います」と述べている。全くその通りだ。
ただ、1点賛同しかねる部分がある。教授は「部活動は、中学と高校を分けて考えた方がいい」という。理由はこうだ。
中学の部活動は、技術向上のためだけの教育活動ではない、学習指導や人間関係形成の場にもなっている、教育的意義が高いというのである。一方、高校は、「特色化にもなり、プロ育成や推薦入学の進路にもつながるので別です」という。
これには賛同できない。部活動を専門的に研究している教授が、こういう認識とは如何なものかと思う。高校においても部活動の教育的意義は、中学と同じように、もしくはそれ以上に大きいかもしれない。教授はインターハイや甲子園に出場する強豪校を考えているのだろう。しかし、その強豪校の後ろには、多くのそうではない高校があるのだ。トーナメント形式の試合なら、負ければ終わりだ。この「負け」をどのように受け止めるのか、頑張ってきた自分の営みとその結果をどのように昇華させていくのか。高校の部活動にも教育的意義は、とてつもなく大きいと敢えて言わせてもらおう。

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