大河ドラマ、「光る君へ」も、道長とまひろの恋愛がすれ違いに終わり、兼家の露骨な権力獲得の争いから長男道隆の時代に移っている。その中で、道長の政治への姿勢が垣間見えるシーンがある。ドラマでは、下々の事を思う道長、公明正大な政治をしようとする道長が描かれているが、「ホント?」と思うことが多々ある。皆さんは、この道長像をどう見ているのだろう。
とにかく、道長と言えば、摂関政治の頂点を極めた人物である。頂点に行き着くまでに、藤原氏は源氏を追い落とし、藤原氏内でも権力闘争に勝ち残った家である。その政治とは、天皇の后を我が家から出し、天皇が幼少の頃は摂政に、成人してからは関白として権力を握るという政治スタイルだ。究極のコネ政治、世襲政治、派閥政治と言えるだろう。どこぞの政党と同じだ。ドラマの道長像とは、大違いである。
荘園制度も少し調べてみたが、藤原氏が私利私欲を肥やしたことはよくわかるが、下々の事を考えて道長が政治を行ったということは、見つけることができなかった。おそらく見つけられないだろう。貴族がそんな政治をすれば、武士の台頭へ結びついていかないからだ。武士とは、農村の開拓者で、自分が開墾した土地を守るために貴族や寺社に荘園として寄進し、権利の保護をもとめた新興勢力だからだ。まさに「一所懸命」である。
どなたか、道長の政治に詳しい方がおられたら、教えてほしい。本の紹介でも構いませんので。
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