4月1日からNHK朝ドラ「虎に翼」が始まった。日本で初めての女性弁護士である三渕嘉子さんがモデルだ。女学校を卒業しようとする寅子に、親が結婚を薦め、お見合いをするがことごとく失敗するところから始まった。寅子はかなり優秀な女子学生のようだ。学年で2番らしい。さらに、時事問題への関心も高く、お見合いで自説を滔々と述べ、相手男性を怒らせてしまうような女性だ。親友が兄との結婚を夢見ていたこととは対称に、寅子は結婚に自分の幸せを見いだせない。たまたま出会った先生から法律の勉強を勧められ、入学を決意するという話だ。
今回の朝ドラ、幼少期が描かれていない。前回の「ブギウギ」でも幼少期が描かれていた。朝ドラでは、わりと幼少期が描かれることが多いのだが、今回はいきなり女学生であり、それもかなり「変わった」女学生だ。こんな性格の寅子がどのように育ったのだろうか?石田ゆり子演じる母親は、革新的な考えの持ち主でもないようだが、自立心は強かったようだ。昭和のはじめを舞台にしているが、まだ戦争の影は見えない。もしかしたら、大正デモクラシーの影響かと思ってしまう。この辺りを丁寧に描いてもらえれば、寅子がどのように育ち、なぜこのような考えを持つようになったかがわかる。戦前の女子教育の問題であり、家父長制を敷いた「家」制度の問題でもある。できれば、寅子の幼少期を知りたいと思った。
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