10月22日の朝日新聞は異常だった。トップに「17道府県『高校数減らす』『40年度までに145校少子化影響』」という見出しで高校再編の記事が掲載されたかと思うと、さらに2面の全面を使って、少子化や高校授業料無償化が与える影響について詳報していた。少子化を受けて高校の統廃合が進んでいるのは周知の事実である。それに授業料無償化が拍車をかけていることも、教育関係者であれば誰もが知っており、子どもを持つ保護者ならなおさら承知していることだ。
なぜこれほど大々的に記事を掲載したのだろうか。分かり切ったことを大げさに扱う背景には、朝日新聞特有の「上から目線」の体質があるように思えてならない。「今の高校はこれほど大変なのだ、君たちは知らないだろう」と言わんばかりの姿勢なのだろうか。また、オピニオン面(「考/論」)には東北大学の青木栄一教授の記事が掲載されていた。高校統廃合に関する問題点が指摘されていたが、そんなことは関係者にとって既知の事実である。驚いたのは、コメントの最後に「ニーズを踏まえ、マンガ学科等、ユニークな分野に挑戦するのもいいだろう」と述べられていた点だ。「本当に学者が言うことか?!」と我が目を疑った。
だが、それ以上に驚かされたのは、同志社国際高校の沖縄研修旅行で亡くなった武石知華さんに関する記事が、トップおよび27面に保護者へのインタビューとして掲載されていたことである。事故発生時から一貫して歯に物が挟まったような態度をとり、文科省が「平和教育への教育基本法違反」の見解を示した際にも「平和教育を萎縮させる」とネガティブキャンペーンを張ったのは他ならぬ朝日新聞ではないか。しかも、記事の内容自体はすでに他紙が報じたものと大差ない。一体どのような意図をもって今さらこの記事を掲載したのか。記事にする前に、これまでの自らの報道姿勢やキャンペーンに対する反省はないのかと言いたい。

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