10月16日、会計検査院はスポーツ庁と文化庁に対し、「部活動指導員」に関し、教員との「重複指導」の実態把握や事業効果の検証を行うよう改善を求める意見表示を行った。このニュースは10月19日付の日本教育新聞や教育新聞のWeb版に掲載され、朝日新聞には10月20日付で掲載された。
記事によると、部活動指導員の勤務実績簿や教員特殊業務手当の整理簿などを突き合わせて確認したところ、重複指導の時間数は計2万9433時間、重複率は33.7%(休日45.3%、平日15.7%)に上ったという。会計検査院としては、「単独での指導や大会引率が前提であるにもかかわらず、なぜこれほど重複しているのか」という疑問を呈し、言外に、教員の働き方改革としての効果の薄さや、税金の無駄遣いを指摘しているように見受けられる。
これに対し、教育新聞にはスポーツ庁担当者の次のようなコメントが掲載されていた。
「本事業の目的は教員の働き方改革だけでなく、生徒にとって望ましい活動環境の構築という側面も併せ持っている」
「試合等での安全確保、配慮が必要な生徒への支援、まだ慣れていない指導員へのフォローなど、学校現場には重複指導を行わざるを得ない合理的な理由が存在する。効率化だけを優先して生徒の安全が保障されなくなるような事態は避けなければならない」
このスポーツ庁の主張はもっともであり、会計検査院も現場の実態をより深く理解すべきではないか。部活動指導員制度の導入からまだ日は浅い。経験を重ねることで指導力が向上し、学校や生徒・保護者との信頼関係も構築されていく。そのため、現段階で早急に結論を出すのは時期尚早といえる。
長年続いてきた教員による部活動指導から、現在は大きな転換期を迎えている。この制度が根付くには相当な時間がかかることを想定しなければならない。「制度を導入したからといって、すぐに教員から指導員へ完全に切り替わる」という単純な話ではないのだ。相手は発達途上の未成年である以上、長い目で育成と移行を見守る必要がある。
教育新聞
https://www.kyobun.co.jp/article/2026101902
日本教育新聞

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