STEAM教育のAの大事さ!


 12月28日のNHKで「魔改造の夜」が放映された。今回の魔改造は、「カメレオンちゃんダーツ」である。どんな魔改造なのか?NHKのwebサイトから引用する。

カメレオンのおもちゃを魔改造、伸ばした舌に矢をつけダーツをする?挑むのは…初の外資!ドイツの自動車関連の巨大企業Cネンタル。魔改造の夜・初回で惨敗、3年越しリベンジ狙うT大。日本を代表する総合電機巨大メーカーT芝。羽根ある矢は飛ばすのが超難題。引っ張られ絡まり…ダーツボードは通常の3倍、7.5mも先。正確に的を狙うのは至難の技。苦悩しつつ驚きのモンスター誕生。どんな勝負に?なぜ号泣…衝撃的ドラマ!

 魔改造されるおもちゃ、イメージしにくい人は、下の画像を見てほしい。このカメレオンのおもちゃを改造し、ダーツの競技を行う。ただし、羽とカメレオンは「舌」で繋がっていなければならないというルールだ。

 参加するのは、外資のコンチネンタル社、東京大学、そして東芝だ。それぞれのチームがカメレオンを魔改造する。面白いのは、競技結果もそうなのだが、そのメイキング映像である。まさに、STEAMのS(サイエンス)T(技術)E(工学)M(数学)を駆使している。試作品を作り、試行錯誤を繰り返し、データを分析し、修正を行っていく過程である。
 番組を観ていて気付かされたのだが、「この番組、STEAM教育の重要性をそのまま体現しているような番組だが、もしかしたら、Aの重要性を訴えているのではないか。番組制作者は意図しているかどうかはわからないが。」と思った。AはArtだが、芸術だけを意味しているわけではなく、リベラルアーツ(基礎教養)を意味していると言われている。本来は、「STLEM教育」(ストレム教育)(勝手に私が命名)のほうが実態も目的もよく表していると思う。
 なぜ、Aが大事と思ったか?まず、どのように改造するかの入り口でAの力が発揮されるのだ。今回、コンチネンタル社と東大は、板バネとゴムによるパチンコの違いはあっても「3つの矢」を飛ばすということでは、発想は同じだった。ただ、「舌」を糸にした時の「羽の飛び方の調整」には、とても苦労していたが。ところが、東芝は全く違う発想で矢を飛ばしてきた。巨大カメレオンの「舌」を作成し、ダーツボードに限界まで近づけ、1本の矢を発射する。それも高得点を狙えるように、自動照準装置まで装備して。その1本の矢が刺されば、2本目、3本目はその糸を伝ってダーツボードに向かっていくのだ。1本目さえ、高得点の位置に刺されば自然と2本目、3本目も高得点を狙えるという、飛ばすことによる誤射をできる限り減らす戦略に来た。

 この「魔改造の夜」。スタートは同じ、ルールも同じ、製作期間、費用も同じ中で、これだけいろいろな改造がでてくるのは、本当に面白い。番組の最初のほうで、改造作品をお披露目する時の各チームのどよめきが面白い。「オ―、そう来たか!だが、うちも考えたが〇〇の問題はどう解決したのか?」など競技に参加する前の競技者たちのコメントが実に面白いのだ。奇抜な発想で改造してきたチームには、感嘆の声が上がる。これが「Aの面白さ」ではないだろうか。

 次回は、1月の第4木曜25日の放送である!是非、「Aの重要性」に着目してこの番組を観てほしい!


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