SNSのトラブル相談


 10月1日の人生案内に中学3年生の男子生徒の相談が掲載されていた。自分のクラスでLINEなどのSNSでトラブルが起きている、いじめをする側、いじめられる側、それぞれにどのような言葉をかければよいかという相談である。この生徒さんは、自身も小6から中2のときまで悪口を言われ、クラスメートが悪口を言われていることに心が痛むという、とても友達想いの優しい生徒さんだ。

 この相談に対して、教育評論家の尾木直樹氏は、次のように回答している
「結論から言うと、SNS利用が小学生にも広がる現代では、個々への声かけだけで解決を目指すのは難しい」
「担任など信頼できる先生に相談してみてはどうでしょう。」
と。その際、名前を伏せてもらうこと、クラス学年でSNSの適切な使い方を皆で考える機会を設けるもらうことなど、丁寧な回答を寄せておられる。

 もっともだと思うのだが、「はて?」が頭によぎる。なぜこの男子生徒は、「人生案内」に相談を寄せたのだろうか?もし、身近な先生の中に、相談できる大人がいれば、まずはその大人に相談したのではないだろうか、ということだ。文面では、この男子生徒の見聞きしている悪口やいじめがどんな状況かもわからないし、担任の先生や学校がこのSNSに関わるいじめ・悪口にどのように対処されているのかもわからない。想像でしかないが、SNSでのいじめは、表面化しにくいので、担任をはじめ学校は、この現状を把握していないのではないか。それならば、尾木氏の言うように、「まずは相談」ということが一番だろう。しかし、状況として怖いのは、信頼できる先生、大人がどれだけいるのかということだ。わざわざ、新聞の相談欄に投稿するという現状を考えると、担任に相談したにもかかわらず、きちんと対応してくれなかったということも可能性としてある。その場合は、少しでも親身になってくれそうな先生に、まずは相談するしかない。その相手も見つからない場合は、教育委員会などのいじめに関する相談機関に相談するという手段もある。

神奈川県のE男さん、担任に相談してダメでも、まだまだ解決方法はありますよ。あなたの優しさは、いじめの解決にとても大切です。がんばって!


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