BLACK JACK


 6月30日にテレビ朝日系列で「BLACK JACK」が放映された。この番組が予告されてから楽しみにしていた。視聴率も10%を超え、まあまあの評価を得たようだ。私の世代のように、「火の鳥」や「アドルフに告ぐ」などの手塚治虫氏の作品をつぶさに読んだ世代からすると、どのように仕上がるのか期待と不安で見ていた。手塚治虫氏の原作に割と忠実に描かれているなぁという感想である。BLACK JACKらしいエピソードをふんだんに盛り込んで、脚本もうまく仕上がっていた。
 主役の高橋一生もBLACK JACKをうまく演じていたが、「BLACK JACKって、こんなに多弁だったかな・・・」と思った。もっと寡黙なイメージだ。脇役は、原作をよく表していた。ピノコの「アッチョンブリケー」も良かった。迫力があったのは、多くの人が語っているように、松本まりかの獅子面病を患った女性だろう。獅子面病(架空の病気)に関わらず、難病を患う患者の気持ちをよく表していると思った。
 残念なのは、やはり医学部出身の手塚治虫氏の真骨頂である術野の描写が無かったことだろう。実写では難しいと思うが、同じテレビ朝日系列の「ドクターⅩ」では、割と手術室の緊張感がうまく演出されている。この辺りが少し欲求不満的に思った。

 多くの方が期待しているように、連続ドラマ化がされたら良いなと思う。


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