1月9日の読売新聞の教育の欄に、「新学力」シリーズの第1回が掲載された。第1部は「模索する現場」である。広島県三次市の青河小学校で、4年生の算数の授業でAIロボ「ユニボ先生」が活用されているという実践報告だ。この小学校では、複式学級が採用されており、担任の先生の負担はかなり大きい。3年生で担任の先生が授業している間は、4年生は基本自学自習となる。そこで、AIロボ「ユニボ君」の登場となる。3年生の授業をしながら、同時に4年生の進み具合をチェックしなければならないことが、この「ユニボ君」を導入したことで減り、授業に集中できるようになったというのである。「なるほど!」と思わせる。
「ユニボ君」の導入により、人間の先生しかできない部分もクローズアップされてきたという。「ユニボ君」は定型的な正しい解き方しか解説できないが、誤答の原因には様々なケースがあり、丁寧な対応はやはり先生しかできないというのである。ロボットの導入により、人間の役割がより鮮明になったという「副作用」は、なかなかおもしろい。また、AIロボには、的確なエンパワーメントは難しいが、この分野にこそ先生としての役割があるのだ。子どもたちも先生からの声掛けのありがたさを実感できているようである。
こういうAIの使い方は、教育的にも効果があるだろう。ただ、記事を読んでいて、「すぐに人間と同様な対話型のAIロボ教師が出てくるのでは?」と思った。AIが
「どこを間違ったの?」
「それは問題の意味を間違って理解しているよね」
「おしい!計算間違いだ!気をつけようね」
「あと少しで完璧だよ。頑張ろう!」
「すごいね、完璧だよ」
「前よりも、早く正確にできたね。すごい!」
と話し出してしまうと、果たして教師は人でなくても良かったりするかも。少なくとも、AIロボは、体罰はしないし、生徒を否定するようなことは言わないから。未来は、中々エキサイティングだ!
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