ジブラルタル生命‐教員意識調査

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 読売新聞の教育ルネサンスの「先生」を楽しみにしていたが、今日は掲載が無かった。以前にお約束したジブラルタルの教員意識調査の結果を紹介したい。webに掲載されているデータを自分なりにグラフ化してみた。データは色々あるが、意味がある項目は「教員の仕事で苦労すること」で他の項目は何の目的で調査をしたのか、よく理解できない。以下、年代別と校種別の結果を紹介したい。

(1)年代別

上の折れ線グラフが、年代別の苦労している項目である。教員の仕事の実態をよく表している。
①20代は、とにかく授業で苦労している。教材の蓄積もまだまだない状態で、まずは日々の授業をどうするかという点に苦労するのは当然だ。20代からめちゃめちゃうまい授業をされると、ベテランは立つ瀬がない。
②30代・40代になるにつれ、教材の蓄積も増えてくると、授業での苦労が減ってくる。その代わり、学校行事の苦労が増えてくる。これも学校現場の状況をよく反映している。ミドルリーダーとなれば、学校の行事の中心になることが多いからだ。
③50代になると、学年主任や管理職になることが多く、保護者とのコミュニケーションの前面に立つがことが多くなる。当然の結果だろう。
④面白いのは60代で、「児童・生徒の生徒指導」が高くなる。「ベテラン中のベテランなのに、なぜ?」と思ってしまうが、どうも自分が積み上げてきた経験がいまの子どもたちに通用しなくなっているのではないかと想像する。過去の指導方法に拘り硬直化している点があるのではないかと思ってしまう。この点を、ジブラルタルもマスコミも突っ込んで分析してほしいのだが・・・。

(2)校種別

 次のグラフは校種別である。小学校・特別支援学校が授業や授業の準備に苦労しているのがよくわかる。その一方で、中学校・高等学校では、テストの作成・採点に苦労しているのが特徴的だ。テストの採点は、ミスが許されない。生徒や保護者の関心も高いので、自ずと神経を使ってしまう。そんな実態が浮かび上がっている。新聞紙面でも指摘されているように、中学校・高等学校は部活動に苦労している。特に中学校では教員数が少ないので、自分の経験していない部活動の指導を任されることがあり、この負担は相当だろうと思う。

こう考えると、高等学校や特別支援学校に比べて、小中学校は全体的に苦労していることが伺える。特に中学校は小学校の苦労に加えて、部活動の苦労というのが、大きくのしかかっているように見える。


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