三連休の読書


木曜日に呉座勇一氏の「動乱の日本戦国史」を買った。なかなか、面白い本である。戦国の有名な戦いの通説をことごとく覆す歴史学会の最新研究を紹介している。金曜日には読み終えた。

長篠の戦いの織田信長の鉄砲の三段打ちについては、一斉射撃はなかったと言われるようになったが、武田の騎馬軍団の突撃もなかったと言われると、「えっ!」となる。黒澤監督の影武者をはじめ、多くのドラマや映画で描かれる武田騎馬隊の突撃はなかったのである。なぜか。当時の馬は去勢されておらず、気性が激しく、一斉行動ができない。だから、騎馬武者一人に対して馬を制御する家来が必要らしい。戦いの場面になると騎馬武者は、馬を降りて戦ったというのである。それなら、何のための馬かとなるが、敵まで素早く移動するためと勝利後の追撃戦のためらしい。なかなか、理にかなっている。これ以外にも、桶狭間の戦いでの信長の迂回や、関ヶ原の小早川への問鉄砲など、私たちが当たり前と思っていた通説が、悉くひっくり返されるのは、驚きと共に痛快でもある。

さて、三連休の読書である。病院で薬をもらった帰りに地元の本屋に寄った。色々気になる本があったが、2冊の新書を買った。別府正一郎氏の「ウクライナ侵攻とグローバルサウス」と高橋杉雄氏の「ウクライナ戦争はなぜ終わらないのか」である。前者は、西側諸国の一員である日本とは違う視点でこの戦争をとらえ直そうと考えた。後者は、軍事の専門家による今後の戦争の行方と終わらせ方の知見を得たかったからである。

読み終えたら、またコメントしたいと思う。


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