「これからの高校」シリーズ

,

 読売新聞の教育版に「これからの高校」シリーズが開始されていた。2月19日で3回目だ。第一部は「無償化の行方」が連載されている。1回目、2回目は来年度4月から始まる高校授業料無償化により、公立高校の地盤沈下と私立高校の人気向上という今まで何回も報道されていた内容だった。3回目にコメントするのは、東京都の取組が紹介されていたからだ。

 東京都は、難関国立大学などへの進学に力を入れる高校を「進学指導重点校」として指定している。この高校でも倍率の低下は例外ではないらしい。
国立高校(国立市)1.31倍→0.22ポイント減
八王子東高校(八王子市)1.22倍→0.30ポイント減
となっているという。その中で、立川高校の創造理数科が4.15倍の倍率を維持している。22年度に誕生した新しい学科だというのだ。記事を読むと、中々「尖った」教育を行っている学科だ。おもしろい。

 さらに、さすが東京都と思ったのが、昨年の11月から有識者会議を実施し、「都立高校の魅力を高める」議論を開始している。小池都知事も「都立高校の魅力を高めていく。そこに尽きると思っております」とコメントしている。
 また、以前にもこのブログで取り上げたが、昨年の7~9月に都内の公立中3年と保護者、都立高1年の計約3万人を対象にアンケート調査を行っている。公立高校と私立高校の生徒獲得競争なのだから、まずはマーケティングのためのアンケート調査を実施するのは当然の事だと考えていたが、さすが東京都である。やることはきちんとやっている。その結果は、以下のURLに膨大な資料と共に掲示されている。

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/kyoiku/miryoku_1_shiryo

このような取り組みは、公立高校の魅力を高めるためには、当然やらなければならないことだろう。東京都はそのモデルとなっている。一方、大阪府はどうか。吉村知事が行ったのは、教室の改修である。校舎ではない。単に教室である。こんな程度で、私立高校に太刀打ちできるはずがない。

 吉村知事は、大阪を副首都にしたいと思って動いている。それはよい。しかし、足元の行政の質が、あまりにも東京都とレベルが違い過ぎないか。大阪維新の会、日本維新の会が進めた高校授業料無償化によって、公立高校の地盤沈下が全国で起ころうとしているのだ。その対処についても、大阪府の知事として、吉村氏はその対抗策を示すのが義務ではないか。

 さて、この読売新聞のシリーズは、どのように展開していくのか。読売新聞の教育欄は、規模も内容ももう一つだ。今回は、かなり力を入れているようなので、期待してみたい。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP