日本教育新聞から昨年秋に寄稿を依頼された。テーマは、「民間人校長後の学校経営」という内容である。私は、大阪府立高校で3校の校長を経験したが、そのうち、2校は民間人校長の後を引き継いでいる。中々無い経歴だ。そこに注目して頂いたのだろう。稚拙な内容であるにも関わらず、大きく取り上げていただき感謝の至りである。1月19日と26日発行の新聞に2回に分けて掲載された。
寄稿文の内容は、校長2校目に赴任した学校での経験を書いた。民間人校長は3年契約(大阪府教育庁が認めれば2年延長可)である。3年のうちに民間人校長として成果を出さなければならない。教員上がりの校長でも、初めて校長になった学校は緊張するものだ。まして、まるで教育現場を経験していない民間人が、組織のトップとして赴任するわけだから、相当のプレッシャーだと思う。
記事は、そんな民間人校長の学校経営の「尖った部分」とその「副作用」について、私の経験を書かせてもらった。結論から言うと、民間人校長は、「ワンイシュー」で学校経営をするケースが多いという事だ。例えば、大学進学、国際交流、学力向上、英語教育などである。だから、私たち教員上がりの校長よりも成果が大きい場合がある。ところが、学校経営は総合力が必要であり、「ワンイシュー」の経営では副作用が生じるのだ。この辺りのことを書かせていただいた。
実は、前述したように、校長3校目で、また民間人校長の後に赴任した。当初の日本教育新聞の依頼は、2校の経験を2回に分けてという事だったが、3校目の民間人校長の経営は、特筆すべきことがなかったので、変更して2回とも2校目での経験を書かせていただいた。3校目の前任者であった民間人校長は、学校の経営というよりは、学校の「外」の仕事ばかりに注力していた。教頭はてんてこまいだったという。生徒間のトラブルに絡んで教職員の中も、ぎくしゃくしていたのだ。
ところが、この民間人校長は、3年間ではなく5年間同じ学校で勤務した。ということは、教育委員会は、こういった民間人校長を評価していたことになる。現場から見れば、疑問符がつく校長も、たとえトラブルが起こっても教育委員会に報告しなければ評価されるのかという感じだ。これも民間で養った処世術かもしれない。

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