1月13日に日教組の働き方改革に関する調査報告が公表された。調査は、昨年9月1日~10月15日に実施され、回答者数は17,683人だという。それなりの回答者数なので、調査結果については、信ぴょう性がある。今回の調査結果で、約3割の教職員が、勤務時間を短く申請したことがあると回答していることがクローズアップされている。そこで、調査結果の元データにアクセスし、グラフ化したのが、次のデータだ。

この調査は、複数回答可である。調査結果によると、
①60代を除いて「管理職に指摘される」が35%~40%弱を占めている
②30代・40代は、「医師と面談するのが面倒」が突出している
③10~20代は、「職場の他の人も短く記録している」が突出して多い
④60代は「その他」が多く、年代が下がるにつれて、その他は減少する
という事がわかる。
まず、「医師と面談するのが面倒」という事だが、この理由はよく理解できる。私も教頭をしていた時に、長時間勤務の教職員に対して、産業医との面談をコーディネートする立場だった。これは義務付けられている面談であるため、管理職の責任として必ず設定しなければならなかった。忙しい先生方に時間を割いてもらわなければならないことを心苦しく思っていた。教員にとっては、医師と面談したからと言って、そして勤務時間を短くしなさい、仕事をセーブしなさいと言われても、どうにもならないのだ。本音を言えば、面談する時間も仕事をさせてくれという事だ。
10~20代の「職場の他の人も短く記録している」が多いのは、職場の雰囲気が影響しているのだろう。自分の勤務時間を正確に記録することが職場に定着していないのだろう。同じ理由で、年代が上がるにつれて「その他」が上昇することがある。この「その他」は、「正確な時間を覚えていない」とか、「修正することが面倒」「記録忘れ」などがあるという。給特法のもとで、「定額働かせ放題」の環境で仕事をしてきた年代ほど、自分の勤務管理を疎かにしていることがわかる。
今後重要になってくるのは、「管理職に指摘される」である。給特法の改正により、教育委員会、管理職による勤務時間管理が強化されるということだ。教育行政が時短に責任を持たなければならないのだ。中教審の委員でもあった東北大学の青木教授は、この行政による責任が明確になったことを大きく前進と評価していた。しかし、実際の職場環境が改善されない限り、勤務時間を短く申請したり、持ち帰り仕事が増えるだけである。管理職から「早く帰れ」と言われ続けるストレスの方が大きい。
新給特法の下で、この勤務時間を短く申請する割合が減少するとは思えない。逆に増えるのではないかと思うのだ。日教組には、この調査を継続実施してほしいと思う。

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