いじめを超える事案について


 2026年になってもいじめ事案の報道が後を絶たない。1月6日の朝のNHKニュースでは、北海道のいじめ事案の報道があった。Yahooニュースにも掲載されている。この事案は、変な事案だ。8年前のいじめ事案が、いじめ重大事態に認定されたという。

 HBC北海道放送によると、「8年前、札幌市立高校の女子生徒が同級生から受けた性被害について、札幌市教委は当時、いじめ重大事態と認定しなかったにもかかわらず、去年、「重大事態」と認め、調査をしている」という事案だ。2018年5月当時、高校1年生の女子生徒が同学年の男子生徒に身体を触られる性被害を受け、その後、女子生徒は不登校となり、心的外傷後ストレス障害=PTSDと診断。当時、札幌市教委は、いじめより重大な刑事事件としての対応と捉え、重大事態と認定していなかった。2024年末に、女子生徒側が札幌市長宛のメールで改めて被害を訴え、札幌市教委は、2025年5月から重大事態としての調査を始めたというのだ。

 明らかに重大事態だろう。なぜこれが重大事態として認定されず、8年も放置されたのか。不思議でならない。いじめというか、わいせつ行為だろうと思うのだが、被害届を出せば警察が動く事案だろう。不登校になったというなら、明らかに重大事態だ。HBC北海道放送によると、札幌市教委は、「積極的にいじめを認知することで再発防止を進めていきたい」とコメントしているというが、それなら過去は積極的に認知していなかったという事か。札幌市教委は、まず被害に遭った元女子生徒やその保護者に対して、きちんと謝罪することが必要ではないか。

 栃木県の高校でも、暴力行為を撮影した動画が拡散されているようだ。これはもう、いじめではない。暴力事案である。この事案については、すでに警察も動いており、加害生徒は、暴力行為を認めているという。

 北海道の事案も栃木県の事案も、いじめという範疇を超えている。両方の事案ともいじめの範疇を超えて、刑事事件と言えるが、学校は学校としてやるべきことがある。警察が動いているからと言って、手をこまねいているのは違う。刑事事件は、処罰を与えることだが、学校は懲戒指導等を行い、教育をする場である。この点について、二つの事件とも、教育委員会や学校現場がどのように考えていたか、検証が必要だろう。


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