朝日・毎日の偏向した質問

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 松本洋平文部科学大臣記者会見を聞いてみた。文科省のwebpageから視聴することができる。今回は、新しい文科大臣がどのような考え、教育観を持つ人物かという事を中心に聞いてみたかった。

 と思ったが、各マスメディアの質問があまりにも独りよがりである。
最初に質問に立った読売新聞の記者は、「文科大臣として考える喫緊の課題は何か?」という質問だった。文科大臣は、自身が就任直前まで関わっていた自公維による高校無償化について言及した。これはいい。

 続いて質問した教育新聞は、「大臣が人生の中で印象に残った先生との出会いについて」だった。これも文科大臣として日本の教育行政を司るにあたり、その原点の部分を探るという意味で、良い質問だ。大臣は、保育園時代のエピソードを披露し、教員が子どもに関わる大切さに言及していた。

 ここからが良くない。朝日新聞は、教育勅語を話題にした。保守を信条とする高市首相へのブレーキを掛けたい、そしてあわよくば、文科大臣の失言を引き出したいという意図が見え見えだ。これと同じ趣旨の質問が、毎日新聞である。毎日は、南京事件を持ち出した。
 
 そのほかは、給食費の無償化問題、公立学校の改革、統一教会の問題、科学技術の振興である。統一教会の話題以外は、教育に関わる文科省の管轄で、大きな的から外れてはいないが、ピンポイントで的を射ているかと言えば、そうではない。私だったら次のような質問をする。
・全国学力学習状況調査による学力低下に関する大臣の見解
・増加する不登校に関する大臣の見解
・中教審で議論されている次期学習指導要領に関する大臣の見解
・部活動の地域展開に関する大臣の見解
・教員の働き方改革に関する大臣の見解
である。今回の大臣就任会見では、各メディアは教育の担当者が出席しているはずだ。それにも関わらず、私が上述したような現在の日本の教育について問題意識を持つべき課題であり、それに対して新任の文部科学大臣がどのような見解かを知りたいという期待に応えるような質問をしたメディは一つもない。そんなことで良いのかと思う。特に、朝日新聞と毎日新聞は、質問自体が国民の要望に応えていない。今の教育課題とは関係ない自社の内向きの視点での質問で終わっている。こんな内容を国民は知りたいのではない。

朝日新聞、毎日新聞よ、猛省しろ!


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