アメリカ国民を信じていいのだろうか?


 トランプ前大統領が、告訴された。それも、政府の機密書類を持ち出した罪で。映像や証言までマスコミで報道されているので、「これで終わりだ!」と思うのだが、どうもアメリカでは違うらしい。トランプ支持者は、「司法による攻撃」として抗議活動を行っている。トランプ氏の支持率も共和党の中で、下落することもなく逆に上昇するとまで言われている。日本人の感覚とまでは言わないけれど、常識的に見てトランプは重大犯罪を犯した容疑者である。なぜ、政治生命が絶たれないのか、本当に不思議である。このようなニュースを見ていると、「アメリカは信用に足る国か?」と思ってしまう。何せ、あの下品で低劣なトランプを大統領にした国なのだから。さすがに、無党派層では今回の起訴を受けて、トランプを支持しない層が多数を占めているらしいが、共和党内の大統領候補者レース、そして本番の大統領選、一体どうなるのだろうと思う。誰がアメリカの大統領になるかは、日本ばかりではなく世界情勢に大きく影響するのだから。
 民主党もバイデン大統領の2期目を目指しているが、バイデンが2期目の大統領に当選すれば、80歳を超えることになる。これもこれで、本当に大丈夫かと思う。その他に大統領候補者が見当たらないという人材不足の民主党なのだろう。ここまで、2大政党による分断が進んでしまうと、この政治システムもデメリットが大きいのではないかと思う。共和党も民主党も分裂し、それぞれ超保守から急進左翼まで別々の党を設立する方が、良いのではないかと思う。どの党とどの党が連立を組むかにより、議会運営も超保守か穏健保守か、中道左派か急進左派と色合いが出てくる。その方が面白いのではないかと思う。
 このように考えると、台湾の次期総統選挙は面白い動きになっている。親米路線の民進党、親中路線の国民党に加えて、第三の党民衆党が支持率を伸ばしている。これだけ価値観が多様化している時代に、どこまで二大政党制が対応できるのか、アメリカの現状がその破綻を物語っているのではないか思える。
 その一方、多党制が良いのかと言われるとそうとも言えない。イタリアは多党制であるが、政権が安定しないことで有名である。日本も多党制ではあるが、本来の意味する多党制とは違う。与党+多党制の野党である。自民党が下野した時にも自民党は分裂しなかった。このような政党システムの国はほかにもあるのだろうか?日本に住んでいるので、これが当たり前のように思ってしまうが、どうも世界的に見て「異常な国」ではないかと思ってしまう。


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