阿部文科相、自分の言っていることがわかっていますか?


4月15日の閣議後の会見で、全ての教師が特別支援教育に関わることが必要となっているとして、特別支援学校・特別支援学級の教員に支払われている給料の調整額を半減する方針を明らかにした。

 半減された調整額は、どうなるのか?半減されたままなのか?半減されたままなら、理解に苦しむ。「全ての教師が特別支援教育に関わることが必要」というのはその通りだろう。特別支援学校ではなく、地域の小中学校に通う障がいのある児童・生徒は、どんどん増えている。知的障がい、発達障がい、身体障がいなど様々な障がいがある生徒が、「共に学ぶ」ために、地域の小学校に通っている。これは良いことだ。だからといって、特別支援学校の教員に支払われている給料の調整額を減らすことはおかしい。特別支援学校は、地域の特別支援教育の指導的役割を果たす任務がある。特別支援教育に関する専門的な知見を地元の学校にスーパーバイズするという役割があるのだ。

 さらに、半額にするなら、その浮いた予算を教員増に回せと言いたい。4月15日のクローズアップ現代+で発達障がいの児童・生徒について取り上げられていた。その中で、保護者が望むような個々の子どもにあった教育を学校でしてもらえないという事が報道されていた。確かに、発達障がいという問題は、一括りにすることはできず、一人一人の生徒に適した教育が必要だ。だから、学校では、「個別支援計画」を作成する。ただ、その計画を実行しようとすると、人材が必要なのだ。これだけ、教員の多忙な状況がある中で、個別の教育をしたくとも十分にできない状況が学校現場にはある。

こういう現場の状況をこの文科相は理解して話しているのだろうか。おそらく理解していないだろう。官僚に言われたとおりにメモを読んでいるだけだ。もう少しましな大臣はいないのかと思う。自民党も人材不足なのだろう。


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