関西万博校外学習を批判する保護者達

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 4月13日、関西万博が開幕した。あいにくの雨だが、それでもテレビ・新聞をはじめ多くのメディアが関西万博の特集を組んで報道している。前売り券の販売が目標値に達していないという、もう一つ注目度に欠ける今回の万博も、始まってみれば「おもしろそうやん!」と思うのだ。だが、こんな関西万博について、反対姿勢を示す保護者の集団がいる。「万博校外学習を心配する親子の会」だ(以降、会と称する)。
 この会の主張は、万博に修学旅行や校外学習で参加することを止めてほしいということだ。主な理由は、「安全なのか?」ということだ。具体的には、メタンガス問題、熱中症のリスク、災害時の安全確保、迷子といった内容だ。会では、
「行き慣れた場所であっても引率に相当気を遣った。まだ誰も行ったこともない、下見もろくにできない夢洲なんて不安しかない」という教員の声も紹介している。

 しかし、それほど万博は安全ではないのか?思うのだ。例えば、中学生以上の修学旅行で関西に来るとき、大阪の街や京都の町をグループで自由行動するプログラムが組まれることがある。京都に遊びに行った時なんかも、地図を片手に京極通りの繁華街や観光地を巡る修学旅行生を見ることがある。大阪のミナミでも修学旅行生を見かけることがある。ミナミやアメ村などを修学旅行生が歩いているのだ。考えてみれば、この方が余程危険性が高いと思うのだ。ミナミのアメ村は、若者たちが集まるところとして、地方の中高生にとっては憧れのエリアかもしれない。しかし、大阪に住む者にとっては、危険と隣り合わせのエリアだ。ミナミの道頓堀のグリ下も同様に危険がいっぱいあるエリアなのだ。そんなところで、迷子になって、変な大人に声でもかけられる方が、余程危険だと思ってしまうのだが、どうだろう。自由行動の修学旅行や校外学習はよくて、限られた空間での万博の何が危険というのだろう。

 この会のように、万博の修学旅行・校外学習に反対する人たちには、何か政治的な匂いがする。今回の万博開催そのものに反対なのではないかと思うのだ。大阪維新の会が進めているからというような政治的理由があるように思ってしまうのだが、先入観を持ち過ぎだろうか。
 13日のNHKニュースで、ウクライナ館を訪れた大阪・堺の高校生が、「戦場だけでなく、その後ろに支える人たちがいることを知ることができてよかったと思います」とコメントしていた。こういう学びが万博にはたくさんあることを、この人たちは分かっているのかと思う。

 とにかく、大阪の街を自由行動する修学旅行や校外学習よりも、万博の限られた空間での自由行動の方が、余程安全ですよ。だって、東京に修学旅行に行けば、必ずと言っていいほど、TDLやTDSに行くじゃないですか。TDLやTDSは安全ではないのですか?

大阪府以外にお住まいの皆さん、大阪の街の自由行動よりも万博会場での自由行動の方が安全ですよ!


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