上越市城西中の取組

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 2月5日の読売新聞のスポーツ欄に、新潟県の上越市城西中学校の取組が紹介されていた。中学校がハブとなる、地域のU-12、U-15のスポーツクラブの取組だ。中心で進めるのが、校長の五十嵐先生。五十嵐先生によると、
「子どもに寄り添い、可能性を引き出すのが教育。『中学生を真ん中に置く』と掲げながら、子どもたちに部活の将来像を考えてもらう機会が少ないと感じている」
と危機感を持たれている。この地域の取組では、兼部や習い事との両立など、「子どもファースト」で取組が進んでいるようだ。素晴らしいだと思う。このような取組を進められるのも、志を同じくする前校長の佐藤氏がおられたから。そして近くに教員養成系の上越教育大学があったからともいえる。
 私も附属中学校の校長をしていた時に、大学の学生を「地域のリソース」と考え、そのモデルケースとして手始めに附属中学校での学生ボランティアを考えた。附属中の生徒にとっては、専門の指導者から学べ、教員は働き方改革になり、学生にとっては大学時代から生徒に接することができるからだ。しかし、中々大学の腰は重かった。学生へのアプローチも弱かったように思う。発想は五十嵐校長と全く一緒だったが、中々取組が進まないうちに、学校を去ることになった。今はどうなっているのだろうと思う。せっかくの地域の資源をどのように活用するのか、大学の視点にたてば、地域貢献をどのように行うのかということだ。

 部活動の地域移行は、指導員の人材確保ということが最大のネックだ。部活動指導員を生業にして生活は不可能。それぐらいの手当しか支給されないのが通常である。人材を如何に確保するのか、行政も学校も地域も頭を悩ますところではないだろうか。私は、大学というものが、地域の資源として大きく貢献できるのではないかと常々考えている。すでに大阪体育大学は、大阪の泉州地域を地域に行政と提携を結び、部活動指導員を100名ほど派遣しているという。こういう取り組みが、全国的に進めば、部活動の地域移行も少しは進むのではないかと思うのだが。

 こんなことを書きながら、ふと、「河内長野市の部活動移行はどうなっているのか」と思った。一度調べてみたいと思う。


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