石破政権に要注意!

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 石破氏が総裁に選ばれてから、氏がテレビに露出する機会が多くなった。会見を聞いていると、「?」と思うところがあった。能登の災害対策である。ご存じのように、今年1月1日に阪神淡路大震災クラスの地震が2度も起こり、多大な被害を被った能登地方に甚大な水害が発生した。それでなくても復旧・復興が遅々として進まないこの地方の人たちにとっては、「なぜ、2度も・・・」という思いだろう。この災害対策に、石破氏は「予算の予備費で対応する」というのである。「あれ、なんで補正予算を組まないの?」と思う。地方創生や防災省設置を掲げている石破氏からしたら、かなりトーンダウンしているのじゃないかと思った。

 そんな疑問を持ちながら、土曜日の「正義のミカタ」を見ていると、元財務官僚の高橋洋一氏が同じことを指摘していた。高橋氏によると、予備費と補正予算では、行政の手続きにおいても大きな違いがあるらしい。危機管理の専門家によると、被災して取り壊さなければならない家屋のうち、公的資金で取り除かれたのは、約10%しかないという。これが復興を極端に遅らせているのだ。補正予算ならば、予算がどーんと能登地方の自治体に下りてきて、自分たちの裁量で復興を行えるが、予備費だと自治体から政府を通じて決済されるので、時間が想像以上にかかると高橋氏は指摘する。

 更に、高橋氏は、「この会見には、財務省のレクが行われている」と指摘する。私もその匂いを感じた。石破氏は、財政規律派である。デフレ脱却と言いながら、消費税の増税にも是とする姿勢だろう。立憲民主党の野田氏も財政規律派だ。高橋氏曰く、「財務省にとって、こんな機会はめったにない。どちらに転んでも、消費税増税に向かうのだから」と指摘する。おそらく、11月には衆議院選挙が実施されるだろう。石破自民党に勝たせてしまうととんでもないことが起こるかもしれない。立憲民主党もしかりである。積極財政を掲げる党に勝たせなければならないのだ。そんな党はどこにあるのか、選挙に向けて、各党のマニュアルを注視しなければならない。

 財政規律派の石破氏がどんな予算を組むか。給特法で調整額13%でさえ、危ないだろう。雰囲気に流されずにしっかりと各党の政策を見極める力が必要だ。


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