教師が起こす性加害


 9月5日の読売新聞を読んでいると、「論点スペシャル」に日本版DBSの話が掲載されていた。2026年度から実施されるにあたって、その課題を洗い出そうというものだ。子ども家庭庁初代担当相の小倉氏は、「日本版DBSは人の働き方を変え、まさに『人生を変える』制度である。犯罪歴を取り扱う以上、ミスはあってはならない。まずは今回成立した制度をしっかり運用してもらうことが、何より重要だ」と指摘している。その通りだろう。憲法で保障された「職業選択の自由」に、子どもを性被害から守るために制限を加えるわけであるからミスがあってはならない。まずは、この制度が、国民の間に根づくということが必要だ。DBS制度で先行する英国も時間をかけて制度を充実させているのだ。

 と、思いつつ新聞を読み進めていくと、地方版(河内版)の中に小さい記事を3つ見つけた。一つ目は、「中学講師 わいせつ疑い」というものである。枚方署が中学講師(32歳)を不同意わいせつとわいせつ目的誘拐で逮捕したという内容だ。中学講師は、10代の知人女性を自宅に連れ込み、わいせつ行為をした疑いで、本人も「おおよそ間違いない」と認めている。因みに、知人女性は中学生ではない。
 二つ目は、「スカート内スマホ疑い」という見出しである。八尾市の駅構内で女子高生のスカート内にスマートフォンを差し入れたとして大阪市立中学講師(38歳)を府迷惑防止条例違反の疑いで八尾署が逮捕した。本人は、「何も話したくない」と供述しているという。スマホには撮影した画像が残っているのに、である。
 三つ目は、トイレで女性を撮影しようとしたとして、堺市立の小学校教諭(31歳)を性的姿態撮影処罰法違反で堺署が逮捕した。飲食店の男女兼用のトイレで、女性が利用する個室内にスマートフォンを差し入れ、撮影しようとした疑いである。女性が気づき問い質し、店が110当番通報をした。容疑者は、「過去にも盗撮をしたことがある」と供述している。

 わずか、1日のうちに三件、それも地方版に掲載された教師が関わる性犯罪の事件である。全国にはどれだけの教師が関係する性犯罪が起こっているのだろうと思う。2026年度と言わず、早く施行することも必要かもしれない。児童・生徒を性被害から守るためには必要だろう。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP