夏休みの読書

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 昨日からお盆休みである。私の勤める学校は、お盆休みが長く、8月20日まで休みだ。どこかに旅行に行く予定も無く、家を中心に過ごす予定だ。そこで、涼しい場所を選んで前から買っている本を読んでみようと思う。買った本は、4冊
★アメリカは内戦に向かうのか バーバラ・ウォルター著
★世界のリーダーは歴史をどう学ぶのか 松原直美著
★学校はだれのもの?ーいま名古屋から 名古屋市教育委員会 他著
★思考する教室をつくる カーラ・マーシャル レイチェル・フレンチ著
である。


「アメリカは内戦に・・・」は半分ほど読んだ。今まで世界で起こった内戦を詳細に分析した名著だと思う。この秋に大統領選が行われ、ハリスの出馬により、益々大統領選の行方が分からなくなってきた。支持率は拮抗している。こんな時に選挙後に何かが起こると著者は言う。注目すべきだろう。アメリカの議会議事堂への侵入・破壊も選挙後に起こった。トランプが敗北したら、彼はすぐには結果を受け入れないだろう。「不正だ!不正だ!」と騒ぎ立てるに違いない。そして、ひょんなことをきっかけに、暴力・暴徒化が起こるかもしれない。そのことをこの本は警告している。

「世界のリーダーは・・・」はイギリスの歴史教育を紹介した本だ。日本の歴史教育は、とかく知識の習得に力点が置かれ、歴史の本質を見抜く力を養おうとしない。それは、歴史学会の資料至上主義に由来している面もあるのではないかと思う。校長時代に、イギリスの中学生向け歴史教科書を紹介したことがある。どれだけ刺激になったかわからないが、大学受験のありようが変化しないと難しいかもしれない。

181214「生徒が思考する授業ができていますか?」続-1.pdf (yoshi-education.blog)

「学校はだれのもの・・・」は、名古屋市の教育改革の取組だ。奈須先生や、苫野先生が推薦していたので、買ってみた。公立学校がどこまでやれるか、読むのを楽しみにしている。

「思考する・・・」は、国際バカロレアに関する本である。「概念型カリキュラムの理論と実践」の続編だ。1冊目では、IBの教科教育の中心である概念教育の紹介である。概念教育とは、日本で言う「主体的・対話的で深い学び」の深い学びにあたる部分を、より「概念」というフィルターを通して、深く学び、教科や科目を超えた学びの「転化」を起こさせるものである。これだけ言っても、日本の教育にどっぷりつかってしまっている人には、「???」だろうが、とにかく日本の教育の弱点を突いている教育だ。本書は、その続編で、概念教育と探求学習の接続に関する本である。様々な事例が掲載されており、即活用できるものも多いと思う。私が兵庫教育大学附属中学校で一緒に仕事をしていた仲間には、是非読んでほしい本である。今はもう、附属中にはIBの跡形もないであろうが、もし興味があれば、附属中の生徒や保護者にも読んでほしい。

 さて、この4冊の本、夏休み中に読むのは無理なので、冬休みにかけて徐々に読んでみたいと思う。


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