バイデン氏の大統領選撤退


 7月22日、朝起きてテレビをつけると、バイデン氏が大統領選を撤退するというニュースが飛び込んできた。大統領選まであと3か月という段階で、ギリギリの決断だったと思う。トランプ氏への暗殺未遂事件、「強いリーダー」をアピールする共和党大会のトランプ氏の姿が、民主党重鎮たちを「バイデン氏の大統領選撤退」へ向かわせたと言える。バイデン氏は、ハリス副大統領を後継に指名した。今後、民主党大会で、大統領候補が指名されていくだろうが、ハリス氏ですんなり決まるのだろうか。まだまだ紆余曲折がありそうだが、アメリカの分断が極めて深刻になっている現在、トランプ氏が銃撃されても、トランプ氏の支持率は急上昇しなかった。分断は固定化されているのだ。今後は、「バイデンもトランプもいや」というダブルヘイターの動きが注目されるだろう。ハリス氏がうまくダブルヘイターの支持を得られれば、トランプ氏に勝つこともできる。
 ハリス氏が候補になることによって、当然年齢問題は解決される。そして、ハリス氏のアイデンティティである女性・黒人・アジア系ということがクローズアップされてくるだろう。すでに、トランプ氏と互角の勝負をするだろうと調査結果も出ている。いくら団結を呼びかけても、トランプ氏は、レイシストで、分断主義者で、国際政治の舞台に立つ人間として、ふさわしくない。世界の混迷が加速するだけだろう。ただ、ハリス氏は、副大統領として、どれだけの仕事をしたのかと言われると、「?」が付いてしまう。バイデン氏から後継指名されたハリス氏が、どんな政治姿勢を示すのか。これからが大統領選の本番だろう。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP