水滸伝


 北方謙三氏の水滸伝を読み始めた。これで3回目ではないかと思う。水滸伝は、梁山泊に集った漢たちの物語だ。原作は、荒唐無稽な話も多く、読むに値するのも疑問に思うものだが、北方氏は、この荒唐無稽さを廃し、革命の物語として再構築した。今、読もうと思ったのは、自分の心の中にある志がどの程度のものなのか、もう一度確かめたかったからだ。
 腐臭が漂う宋の時代、それは現代の日本にも共通する。政府から我々民衆まで腐臭が漂っている。今回の都知事選のポスター問題、衆議院補選の「選挙妨害」問題、いずれも腐臭の極みだ。さらに、その上の腐臭が自民党の「政治とカネ」の問題だろう。この腐臭を放つ世の中で、どれだけ志を持ち続けられるか、もう一度、水滸伝を読んでみようと思う。


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