その後、どうなった?


 昨年夏ごろに、教員の働き方改革が話題になった。文科省でも議論をするという報道だったと思う。私の記憶では、春ごろには何らかの方向性が示されるような議論だったと思うが、新聞やニュースには一向にこの話が出てこない。その後、どうなったのだろう。
 とにかく、「定額働かせ放題」の給特法に手を付けなければ、問題の解決には至らない。学校がブラックな職場であることも、定着してしまった。まだ、民間では残業すれば残業手当が出るが、わずか4%の上乗せ(残業時間にすると、数時間程度)で、1カ月に30時間も40時間も、場合によっては80時間近くの残業を強いられる職場は他にないだろう。世の中では、医者の働き方改革、運輸業も問題など、どんどん働き方改革が進んでいるように思う。ところが、教員の「定額働かせ放題」については、本当に議論が進まない。何十年も前の給特法は、もう廃止すべきだろう。
 日教組は、70万人の署名を政府ー文科省に提出したと成果を誇っているが、「70万人?」と思ってしまう。今、学校現場がブラックなために、各自治体の教育委員会も教員不足で困っている。さらに、教員の採用倍率が下がっているため、教員の「質の低下」も言われている。毎年、教員の不祥事、特に子供への性被害が後を絶たない。学校がブラックな職場なために、一番被害を被っているのは、子どもであり保護者である。日教組は、もっと国民全体を巻き込む運動をしなければならないだろう。利害は、すべて一致しているのだから。
 昔は、組合が大嫌いだった。特に高校の組合員は、さぼることしか考えていない教員がよく目についた。教育にまじめでないのだ。私だけではなく、そんな組合員の教員に魅力を感じなくなり、組織率はどんどん低下していった。しかし、組合としての本来の役割を、今は求められているのだ。私の職場にも組合はない。世の中は、春闘の成果で、ベースアップが1万いくらとか言われているが、全然賃上げはない。実質賃金は低下の一途だ。

 今の日本、労働運動というものをもっと真剣に考えるべき時に来ているのではないかと思えるのだが、どうだろうか。


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