毎日新聞を見て驚かされたのは、一面からロッキード事件の特集を組んでいることだ。言わずもがなの事だが、ロッキード事件は、田中角栄首相が逮捕された自民党の金権体質を象徴する贈収賄事件である。私が中学生の時に事件は起こり、高校生の時に明るみに出た。当時の政界に激震どころではない衝撃が走った事件である。
毎日新聞が、この事件を2026年の元旦にぶつけたのは、何か意図するところがあるということだろう。それは、自民党のいわゆる「裏金問題」が未だ決着が着いていないのではないかと言いたいのだろう。関連記事が2面・3面と続く力の入れようである。昭和史の中で大きな事件であるが、この事件を取り上げてどれだけの人が今の「政治とカネ」の問題に結び付けられるか疑問符が付く。
マルクス主義的に言えば、自民党がいくら国民政党と自ら言おうが、資本家サイド、実際は経団連寄りの政策を実行する政党であることは違いない。だから企業献金を受けるのも当然だろう。立憲民主党が労働組合から献金を受けるのと同じだ。問題は、その処理の問題だ。献金を政治活動に活用するのは、当然である。今回のように「裏金」としてキープするから問題なのだ。だから、求められるのは透明性である。海外のように、すべての国民がチェックできるように、クレジットカードでの管理と情報開示を徹底して行えばよいと私は考えている。その開示された情報を見て、どの政党に投票をするのか、国民が判断すれば良いのだ。
前置きが長くなってしまった。毎日新聞の問題意識についついつられてしまったのは、この毎日新聞が考えている「特ダネ」に比して、社説が貧弱だからだ。社説のタイトルは、「海図なき世界 『ポスト真実』を越えて 未来を描き社会を変える」である。英国のEU離脱やトランプ政権誕生により、益々真偽不明の情報があふれていると社説は言う。現在がヒトラーがドイツを掌握する状況に似ていることを、哲学者の言葉を借りて主張している。
そして、現代社会を「格差や貧困の深刻化」や「困難な状況にある人びとへの目配りを欠いた既成政党は信頼を失い、排外主義的な主張やばらまき的な経済政策を掲げる政党が受け皿となって躍進する」と規定している。さらに、「多党化した議会は、目先の利益ばかり追求するポピュリズムに傾斜する。複雑な問題に長期的な視野で対処する力を失いつつある」と現在の国会を批判している。
そこで毎日新聞が提案するのは、「フューチャーデザイン」という手法だ。「数十年後に生きる「将来人」の視点に立って未来のあるべき姿を描く」手法らしい。水道料金の負担を住民自らが決めた岩手県矢巾町の例を紹介していた。
毎日新聞も朝日新聞も左派色が強い新聞だが、どうも参院選挙の結果、「日本人ファースト」を謳った参政党や「178万円の壁」問題や「ガソリンの暫定税率廃止」を訴えた国民民主党が躍進したのが気に入らないようだ。彼らへのレッテルは、排外主義であり、ポピュリズムである。そして、それが国民に分断を産み出しているというのだ。両紙ともほぼ同じロジックである。しかし、考えようによっては、分断を産んでいるのは、このような左派新聞であったり、左派政党であるのではないかと思うのだ。高市政権は、国民の高い支持を得ている。この政権が打ち出した補正予算に、与党はもちろん、国民民主党も公明党も賛成をした。
移民政策については朝日新聞のブログで書いたので繰り返さないが、「ガソリンの暫定税率」などは、国民はいつまで「暫定」を続けるのかと思っていた。更に、「103万円の壁」についても何年前の話をしているのだと国民は思っている。最低賃金の上昇と比較すれば、178万円の上昇は当たり前の話なのだ。まさに「フューチャーデザイン」的視点での政策であるし、国民に指示されたうえでの選挙結果ではないか。
朝日新聞も毎日新聞も国民が真剣に投票した選挙結果が気に入らないのかもしれない。民主主義が大事だと言いながら、自らの考えと違う結果になると、やれ分断だ、ポピュリズムだと騒ぎだす。だから、オールドメディアと揶揄されるのだ。
朝日新聞も毎日新聞も、いい加減国民の声に真摯に向き合ってはどうか。

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