関西大学北陽高校丸刈り事件


 関西大学北陽高校のハンドボール部で、顧問が部員を丸刈りにする事件が起こっていた。合宿中に食事の準備でミスを起こした「指導」(?)で顧問が生徒を丸刈りにしたらしい。私立高校って未だにこんな指導をしているのかと改めて考えさせられた。さすがにこの事件は保護者の抗議で発覚し、学校は保護者説明会を開催したようだ。
 いろいろな報道機関でこの件が取り上げられているが、顧問たちは、生徒のミスに対して「これはもう丸刈りしかないな」と発言し、悪ノリで丸刈りをしたと話している。これはもう指導ではない。髪を切ることを強制的に行うことは、傷害罪にもなりうる。もう一つ驚かされるのは、この顧問たちへの学校側の対応が、「校長厳重注意」で終わっていることだ。停職に値するだろうと思う。

 こんな指導が未だにまかり通っている限り、日本の部活動の在り方は変わらないのではないか。10年以上前に当時大阪市立の桜ノ宮高校のバスケットボールで体罰が起こり、生徒一人が自死している。この事件で、部活動での指導とは何かが真剣に問われたのではなかったか。私立と公立の違いはあれど、同じ大阪府内の高校での話だ。桜ノ宮高校で自死してしまった生徒の思いというものを、この顧問たちはどのように受け止めているのだろう。「悪ノリで坊主にした」などとよく言えたものだ。生徒を教育する立場の人間として有り得ない話だと思う。


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