5月25日、毎日新聞が部活動指導員の暴言を報道した。記事によると、
「東京都葛飾区立中学校で女子ソフトボール部の外部コーチを務めている40代女性が2022~23年度、部員の女子生徒に対して「バカ」といったメッセージを送信したり他の部員の前で「3歳の頭しかない」などと叱責したりしていたことが、関係者への取材で判明した。」
としている。この部活動指導員は、日常的に「声が小さい」などの理由で「バカ」「ハゲ」などとLINEで送ったり、他の部員の前で「親不孝者」「3歳の頭しかない」などと怒鳴ったりした。また、反抗的な態度を取ったという理由で、部活動への参加を約4カ月認められなかったという。
とんでもない部活動指導員だ。この学校の校長は、コーチの暴言について「おおむね事実」と認めたうえで、「24年3月に『今の時代に合っていない指導だ』とコーチを指導し、その後は改善されたはずだ」としている。コーチは現在もこの学校で指導を続けているという。
この校長の発言も無責任だ。「改善されているはずだ」とはどういう事だろうか。校長は、問題を起こした部活動指導員に対して、継続的な指導をしていないのだろうか。かなりの問題指導員だと思う。
部活動指導員になるためには、各教育委員会が行う研修を経なければなることはできない。しかし、この研修については、かなり格差があるという。ある自治体は、何時間も研修を実施するというところもあれば、1時間の研修で終わるところもあるという。今後、地域への「部活動展開」が本格化されていく中で、部活動指導員の確保が問題になるのだが、このような問題が起こると、部活動指導員の質の確保をどうするかという問題も浮かび上がってくる。
この部活動指導員も40代である。自ら経験した「古い部活動経験」を中学校に持ち込んだのだろう。30年ほど前の経験だと思う。それにしても、酷い指導だ。被害に遭った女子生徒は、高校ではソフトボール部が無い高校に進学したという。生徒の成長に関わる事案だ。
部活動の地域展開に関わる象徴的な事件だろう。
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