3月5日の読売新聞「人生案内」にこんな相談が載っていた。20代後半の女性である。1年ほど付き合っている彼が浮気をしたという相談だ。彼はその浮気相手とは「縁が切れた」らしいが、「少しでも彼に怪しいことがあると不安や疑いから、驚くほど怒ってしまうように」なってしまったらしい。ここまでは、普通の相談なのだが、最後に
「周囲に相談できず、対話型生成AIサービス「チャットGPT」に考えを聞いてもらい、気持ちを整理しています。」
ときた。「?????」である。「悩みを生成AIに相談するのか?」と大いに疑問を持った。この相談の回答者である大学教授の山田先生も「何の責任も取らないAIの言いなりにならないでくださいね。」と結んでいる。「そうしたら、山田先生は回答に責任を持つのか?」と大阪人的にツッコミを入れたくなるが、皆さんはどう思うだろう。
さて、ここからが本題だ。悩み事をAIに相談するという事が、私には奇異に映ったので、同じ職場の若い人に、この記事を読んでもらった。その回答が、
「私の友達も、AIに相談していますよ。」
という返事だ。「え!どういう事?」と聞くと、
「AIは、絶対否定してこないし、易しく労わった回答をしてくれる」というのだ。
「そうなんだ・・・」と思いつつ、コマーシャルの誰かのセリフのように「今って、こうなっているの!」
と叫びそうになった。そして、ちょっと時間をおいて、ふと頭に浮かんだ。
「それなら、カウンセラーは要らないじゃないか・・・」という事だ。
AIが発達して、事務作業やルーチンワークの作業は確実にAIに取って代わられると言われており、最後に残るのは、「創造的な仕事」と「人を相手にコミュニケーションが求められる仕事」と言われている。カウンセリングなどは、まさに「コミュニケーションだらけ」の仕事なのだ。それが、AIに取って代わられるようでは、もうどうしたら良いのだと思ってしまう。これでは、将来的に教師の仕事もAIに代るだろう。AIの方が、うまく教え、うまくファシリテートするかもしれない。
これには、参った!
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