1月7日の弁護士JPニュースに「広陵高校、仙台育英…スポーツ名門校で起きた『いじめ事件』部活動に共通する“構造的な問題”とは」というタイトルで、フリーのジャーナリストの渋井 哲也氏の記事が掲載された。ネットニュースでは、個々の事案が掲載されることはあるが、いつかはまとまった記事が出るだろうと思っていたので、渋井氏の記事を興味深く読んだ。記事の内容については、下記のリンクからアクセスしてほしい。
読んでみての感想だが、強豪校が持つ独特の文化、それは上下関係であったり、閉鎖された空間であったりという点については、切り込まれていると思うのだが、もう一つ物足りない。何が物足りないかというと、私立強豪校の経営体質への切り込みだ。これら問題を起こした強豪校は、スポーツ強豪校であることをウリにしている。そのため、全国から生徒が集まる。その結果、大勢の部員を抱えた部が誕生することになる。1軍だけではなく、2軍、3軍、4軍と構成されるのだ。そして、新入部員の面倒を見るようになるのは、1軍ではなく、2軍・3軍の先輩たちという事になる。その上下関係の中に、歪な関係が生まれ、いじめ事案や暴力事案が生まれる温床となっているのだ。
それだけ部員が集まれば、私立高校の経営としては、万全だろう。だが、部長や顧問が面倒を見ることができるのは、少なくとも50名~60名の範囲だろう。それを超えると、目が届かないことになる。部員数が100名を超える部活動を許していることが、問題なのだ。生徒の成長を考えると、そんな大勢の中で自己実現を図るのは難しいのである。スポーツを通じた人間形成を謳うなら、適正規模というのがあるはずだ。そんなことを考えず、学校経営を優先し、生徒を集めることを優先する私立高校の経営体質こそ問題にすべきではないだろうか。
2026年度から私立高校も授業料無償化される。今回の記事にもあるように、学校が「いじめではない」と言ってしまえば、都道府県への報告義務はない。しかし、いじめであるかないか、そして重大事態であるかないかは、恣意的な判断でなされるべきものではないのだ。生徒の権利と成長を考えてなされなければならない。無償化になることにより、国民の税金が私立高校に投じられることになるので、もっと私立高校の教育の質に踏み込まなければならない。
そうしなければ、消耗品のように生徒が消費されていく

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